海外の安全対策:車に関わる犯罪ごと

アメリカの車盗難 海外安全対策

留学や旅行で、アメリカで車を運転する機会があるかもしれませんが、犯罪の多い国なので日本と同じように考えていると簡単に被害者になってしまうかもしれません。

駐車と盗難

駐車は、出来る限り明るく見通しの良い場所に停めた方がよいです。狙われやすい場所は、セキュリティカメラの整っていない地下駐車場や見通しの悪い路上です。

車自体が盗まれることが珍しくありませんし、車にバックなどが置いてあると貴重品を狙った車上荒らしにあう可能性が高いです。

自分では貴重品はないから大丈夫だと思っても、バックが座席においてあるだけで、車上荒らしにあってしまいます。お店で商品を入れてもらう紙袋程度でも狙われることがあります。

以前、レンタカーにはその会社のステッカーが貼ってあり、宣伝を兼ねていました。しかし、明らかに旅行者が使用していることをアピールしていた結果、車上荒らしのターゲットになりやすかったです。

大手レンタカー会社ではこれを改善して、会社のシールなどは一切貼らないようにしたようです。一部の格安レンタカー会社などでは、未だに会社のシールなどを車体に貼っているところがあります。もし車を借りるときは十分注意しましょう。

また、車で他州に行くときにも注意が必要です。ナンバープレートから遠方から来ていることが簡単に分かってしまいます。

旅行やビジネス目的で車を使っているあれば、いつもより多めにお金を持ち歩いていると思われやすく、犯罪のターゲットになりやすくなります。大切なものはトランクに隠していたとしても、狙われる確率が高くなってしまうのです。

旅行者や留学生としては、財布とパスポートは常に持っていた方が安全であろうと思います(ただし、無用心にバックに入れて持ち歩くだけでは余計危ないので携帯方法は工夫してください)。

カー・ハイジャック

日本ではめったにないと思いますが、アメリカではいきなり車に乗り込んでくるカー・ハイジャッキングが多いので気を付けてください。

車に乗る前は、周りに怪しい人がいないか確認した方がよいです。パワーロックの車が多く、車の鍵をアンロックしドアを開けた瞬間に反対側のドアから飛び込んでくる人もいます。

車種によっては、ボタンAで運転手側のドア、ボタンBで全ドアのロックが解除されるようになっていたりします。こういった機能は、有効に使ってください。

車に乗ったら直ぐロックをしましょう。走りだすと自動ロックがかかる車が多いのですが、乗ったらすぐに鍵をかける癖をつけた方がよいと思います。

車に乗ってのんびりしている間に侵入されることがあります。また、信号などで止まったときにロックをしていないとドアを開けていきなり飛び込んでくる人もいます。車の窓を開けていたら、そこから飛び込んでくるような犯罪者もいます。

ガソリンスタンド(セルフサービス)などで、レジに支払いに行っている間に、車に忍び込まれる場合もあります。運転を始めたら後部座席から犯罪者が現れたとしたら、本当に怖いでしょう。

カーハイジャッキングの目的は、子供の誘拐、強盗、暴行など様々です。車内でナイフや拳銃で脅されて、人気のない通りや駐車場などに行くように指示されることが多いようです。

こういった状況での対処は、それぞれ異なるため一概には言えませんが、車をぶつけたりして周りの注意を引くことによって助かったケースがありました。

車がハイジャックされて、人気のない道へ誘導される前に、信号で停車した際に、前または後ろの車にわざとぶつけたケースがありました。

ぶつけられた方は、当然、相手に対してクレームを言ってきますし、もし当て逃げのような事になれば、警察に通報されます。ぶつけられた方は災難でしたが、最終的に人命救助に関わることになって、事故後のインタビューでは和解していました。

わざと運転を誤って、電柱や街路樹にぶつけるというケースもありました。身の危険を感じたら、車の被害はある程度は仕方ない、保険で対処すればいいと割りきった行動が必要かもしれません。

電柱などに車をぶつけて、走行ができなくなれば、ハイジャックの目的は達成しにくくなります。車をぶつけることで、犯罪者に怪我を負わせて、自分が逃げるきっかけを作ることができるかもしれません。

事故が発生した際には、野次馬も含めて人が集まってくる可能性があります。それなりの被害が出れば警察に通報されるでしょうし、当て逃げのような事になれば、これも警察に通報されるでしょう。事故車のまま走行していれば、警察に見つかる可能性が高くなります。

事故を起こしてハイジャックの目的を削ぐというのは、失敗すれば犯罪行為を過激にさせてしまうかもしれませんので安易に勧められる行為ではありません。ただ、生きるか死ぬかといった選択を迫られた時、そういった選択肢しか残っていないことがあるのではないでしょうか。

人目を引こうと歩道などに突っ込んでしまっては、他人を傷つけてしまうかもしれません。他の車を巻き込んでしまう際には、停車中または低速のときを選ばないと大きな事故を誘発してしまうことを考慮したいです。自分を守るためとはいえ、他人の命も巻き込んでしまうことは避けなければならないでしょう。

ハイウェイ

photo credit:Doug Kerr

あたり屋

都市などでは、当たり屋がいる地域もあるので注意が必要です。一般に明かりの少ないスピードの落ちる交差点の電柱や駐車場の支柱の陰に隠れていて、ふらふらっと出てくるようです。

当ててしまった場合は、当て逃げするわけにはいきません。罪のない歩行者を巻き込んでしまったかもしれないからです。まずは人命救助が第一です。

相手のケガがひどくない場合で、相手にお金を要求された時はお金を渡さず、自分の保険会社やレンタカー会社にまずは連絡しましょう。

飛び出しであれば、相手が悪い可能性もでてくるので、必ずしも自分の責任をここで認める必要はありません。事故の責任を論じるより、相手の怪我の具合を心配を優先した方がよいと思います。

電話が近くにあったり、携帯を持っているときは警察や保険会社にすぐ連絡しましょう。目撃者がいる場合は、その人に警察や救急車を呼んでもらいましょう(目撃者がいたという証拠にもなります)。

迷ってしまうかもしれませんが、警察に連絡するのが一番無難な自衛手段です。判断に迷うときは保険会社にまず連絡してから、警察に連絡するかどうかの判断をしてもよいでしょう。変に隠そうとするから、つけ込まれてしまうというのはどの国でも同じでしょう。

もしあたり屋なら、キャッシュを渡せと要求してくるでしょう。または、自分の身分は明かさず、あなたの身分証(免許証や名刺など)と連絡先だけを確認して、後からたかってくることも考えられます。

こういった事態を避けるため、さっさと警察を呼んで事故の報告をした方が得策です。相手が警察を嫌い、自らの身分証も見せない場合は、その場から逃げることを考えるべきです。

逃げられず身の危険を感じ始めたら、少しキャッシュを渡して逃げる必要があるかもしれません。あたり屋の言うとおりにするのは納得しがたいですが、命には変えられないと思います。

飲酒をしていたり、仮免(一人では運転してはいけない)や免許を持っていない状態では、自分も警察を呼べない状況になって、あたり屋の思う壺になってしまいます。

あたり屋の中には、バーなどお酒を出すお店の近くでうろうろしていたり、初心者が運転の練習をするショッピングモールの駐車場付近などにいる者もいます。まず、自分が十分注意すること、弱みを握られるような状況で運転しないことが大切でしょう。

アメリカでの車に関わるトラブルや犯罪を一部ご案内しましたが、日本の常識では考えられないことが起こるのが海外の怖いところです。

国土が広く開放感があり、アメリカでのドライブはとても楽しいものです。残念ながら、その影に隠れている危険な部分があります。

気をつけていれば避けられることがほとんどだと思いますので、楽しいドライブや旅行になるよう安全対策に関しては妥協しないようにしてください。

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