留学の窓口
留学の窓口 > 海外安全対策 > 海外の安全対策:ナイフで脅されたら

海外の安全対策:ナイフで脅されたら


アメリカではナイフで襲われる確率が日本のそれと比べるとはるかに高いです。「ナイフを見たら逃げる」というのが、護身術の鉄則と言われています。

 

 

海外の夜道

 

 

色々な護身術セミナーに参加したことがありますが、多くのインストラクターはナイフの護身術のルールとして一番に「逃げる」ことを伝えていました。

 

逃げるというのは当然な行為ですが、突然のことで動けなくなったり、状況が理解できずに呆然と相手を見つめてしまう人が多いそうです。

 

もし、足がすくんでしまったり、相手に囲まれたりして逃げられなければ、要求に従い、お金を渡したりした方がよいといわれています。

 

悪人と戦うといえばカッコいいかもしれませんが、誰でもできるわけではないので、財布や時計などのために命をかける必要はないだろうということです。

 

 

 

財布などを渡すときは相手に手渡さないで、近くのベンチや地べたに置いて数歩下がったり、相手へ投げて渡すようにします(相手の要求にもよりますが)。

 

顔を見られていることから、手渡した時にそのままナイフで刺殺されるケースもあるので、できるだけ相手に手渡さないことが大切だといわれています。

 

アメリカの犯罪では、ほんの少しのお金のために人を殺してしまうことが多々あります。この程度で殺さないだろうという日本人的な発想は命取りになりかねません。

 

 

 

相手が財布や貴金属だけで満足しない場合は、何か身の周りのもの(棒、椅子、ゴミ箱など)を手に取り、身を守るアクションを起こさなければならないかもしれません。ここからは、その時の状況と個人の判断になるでしょう。

 

このような状況に対抗するトレーニングを受けていれば何かできるかもしれませんが、知識や体力がない場合は、とにかく逃げることを考えたいものです。

 

なるべく体の左側(心臓)を相手から隠すようにして守ることも大切といわれています。心臓のように重症な臓器を刺されたら、助かる可能性が非常に低くなるからです。

 

 

 

武術経験のある人は、たかがナイフくらいという人もいるかもしれません。

 

私の知り合いも、数人相手に乱闘になりお金は取られませんでしたが、ちょっと油断したときに左腕をナイフで刺されました。

 

腕が普通に動くようになるまで約一年かかりました。治療代は高額になり、財布の中身とは比べ物にならないほどの負担をすることになったのです。

 

工場で働いていたため、腕が動かない状態では仕事には出られず、いつ解雇されるかそればかり心配していました。解雇されれば、保険や金銭的な問題から十分な治療を受けられなくなることも心配の種だったようです。

 

その友人が、「財布は落とすことだってあるし、スリにあうこともある。こんな怪我を負ってまで守るものではなかった」と言っていました。

 

 

 

自分は守れても、もう一人を守るのはとても難しいことです。

 

もし、友人や恋人といたとして、その人たちに被害が及ぶことを考えると最善策は何かを良く考えておく必要があると思います。

 

相手は目に見えている人数だけではなく、物陰から何人も出てくる可能性があります。

 

最初は目の前にいる一人だと思ったものの、不意に後ろから攻撃されるというのは常套手段です。

 

運良く、実力行使で一度はうまく切り抜けたとしても、ストリートギャングなどにしつこく追跡されれば今後の生活を脅かされます。無駄な争いは避けるに越したことがありません。

 

 

 

 

相手が持っているのは、ナイフだけとは限りません。

 

ナイフぐらい怖くないと立ち向かったものの、拳銃を突きつけられてしまったらどうにもならないでしょう。

 

アメリカでは犯罪者が拳銃を携帯しているのは珍しいことではありません。

 

表現は悪いですが、ナイフはほんのご挨拶で、最後は拳銃で脅されて身動きが取れなくなるというのは想定しておかないといけないでしょう。

 

 

 

 

自分を守ることができたとしても、ナイフ等の凶器に自分の指紋を残さないことが大切です。当然ですが、犯罪者側は手袋をするなどして証拠を残さないようにしていると思います。

 

日本の護身術セミナーで、相手(犯罪者役の人)からかっこよくナイフを取り上げて、自慢気になっているインストラクターを何人も見たことがあります。さらにそのナイフを使って、逆に相手を殺傷してしまう技を披露してくれることもあります。

 

犯罪者役の人からナイフを取り上げるという難しい技を披露することは、道場の中では素晴らしいことでしょう。ところが、ストリートの犯罪で、後々、裁判が絡んでくることまで考慮されていません。

 

目撃者がいない場合、凶器に指紋が残っている人の方が、裁判で加害者扱いされる可能性があります。訴訟社会のアメリカでは、弁護士の腕次第で、その時々の状況はいかようにもすり替えられてしまうことがあります。

 

命の掛かった争いで、指紋のことまで気にかけている余裕はないかもしれません。しかし、護身の基本知識として、凶器であるナイフに自分の指紋をベタベタ残すのは、アメリカでは避けるべきと覚えていた方がよいでしょう。

 

 

 

命の関わる護身について、簡単にこうすればよいでしょうと説明することには無理がありますが、あえて初歩的な部分だけ掲載しました。

 

アメリカやカナダでは、本格的な護身術のクラスがたくさん開催されていますので、留学の際には身をもって学ぶことをおすすめします。