留学資金と家族の理解(その1)

留学資金 留学と家族の理解

留学資金は、大学卒業までを考えると大きな金額になります。一般の高校生や大学生が短期間でなんとかできる金額ではないと思います。そうすると、どうしても家族の支援が必要になります。

ここでは、私の留学資金に関わる失敗談をお話ししたいと思います。

ご家族の方と一緒に読んでいただいて、留学の理解が少しでも増していただければと思います。

まず、私の家は地方の一般的なサラリーマン家庭です。父親は高卒で、自分の部下や昨今入社してくる人たちは皆大卒だったので、自分の子供には何とか大学へ行って欲しいと思っていました。

留学したい、海外の大学を出たいという私の意思は、運良く親に理解され、留学支援をしてくれることになりました。

ただ、実際に留学してみると、初めの一年目を除いて、送金はかなりいい加減でした。

親としては大学や留学の経験が無いため、いつどれほどお金が必要になるかというところが全く分かっていませんでした。

家族で予め話し合って、「月々いくら必要になるのか、授業料や学生寮がいくらでいつ支払うのか」といった話しをしっかりしていなかったことが大きな問題でした。

年間にいくら必要という話は大まかにしていましたが、親にしっかり伝わっていたのは、「東京の私立大学に通うより安い」ということくらいでした。

そのため、親の勝手な判断で、そろそろ送金した方がいいかな?というようなタイミングで少しずつ送金してくれていました。

質素に生活していたので、極端に困るようなことはありませんでしたが、唯一、まとまったお金が必要になる授業料の支払いなどにはとても困りました。

授業料と学生寮費、教科書や参考書等は、学期始めに支払うため、まとまった資金が必要でした。

しかし、それを伝えても、なかなかこの資金を親が出してくれなかったのです(理由は後述)。

大学やカレッジにもよりますが、私のいたところでは、必ずしも始業前に支払う必要がなく、授業開始から2週間以内までに支払いなさいといった猶予がありました。

また、それ以降でも、低い利息を支払うことで、一学期の半ば頃まで支払いを先延ばしにすることが出来ました。

しかし、この制度を親に話したことが災いして、なかなか授業料を送金してもらえない事態になってしまいました。

実家に電話をすると、親からは「あと何日大丈夫?」という返事ばかりで非常に苦痛だった記憶があります。

私が借金取りにでもなったような気分でした。

実際のところ、授業料も支払わずにクラスへ顔を出すのは余り気持ちのいいものではありません。

しかも、その学期の半ばまで振込まなければ、ドロップアウトするしかないのです。

日本の大学ならアルバイトしながら通えるのに、アメリカやカナダではそれが許されないのは歯がゆいものでした(※現在、カナダでは就労できるように変わっています)。

小遣い程度のお金を稼ぐ術はありましたが(学内での低賃金のアルバイト等)、カレッジに通うには十分ではありませんでした。

結局、こんな状況が2年ほど続き、学業に集中することが難しく悩むばかりの私は一旦帰国することにしました。

留学資金や海外での制度についてしっかり説明する必要を感じましたし、もしかしたら何らかのトラブルで親が財政的に苦慮しているかもしれないと思ったからです。

もし、家計が苦しいようであれば留学なんてしている場合ではありません。

しかし、帰国してみると家族はいたって普通でした・・・・。

 ~留学資金と家族の理解(2)へ続く~

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