海外への出発や帰国の際に他人の荷物を預かってはいけません。

空港で荷物預かり海外旅行&体験談

海外旅行では、甘い話にだまされて犯罪に引き込まれてしまうことがあります。ちょっと変だなと思いつつも、まさか自分がそんなことに関わることはないだろうと思ってしまうのですが、その結果、一生を台無しにしてしまう可能性があります。

産経新聞:東京外大4年女子を覚醒剤運び屋にした「サンバ・コネクション」2012.10.20より~

友人から届いた突然のメールは、危険な海外旅行への招待状だった。アフリカ・ウガンダから覚醒剤約1・8キロ(末端価格1億4800万円相当)を密輸したとして8月、東京外大の女子学生が覚せい剤取締法違反(密輸)容疑で大阪府警や大阪税関に逮捕された。

女子学生は、サンバサークルの仲間だった女から「ウガンダから荷物を持って帰るだけで、千ドルの報酬がもらえる」というメールでの誘いに乗り、覚醒剤の「運び屋」に変身。

「中身が覚醒剤とは知らなかった。海外に行くから語学も必要で、それくらいの報酬はもらえると思った」と容疑を否認するが、捜査関係者は「そんなおいしい話があるはずがない」とあきれ顔だ。

 空港でチェックインする際、荷物のパッキングは自分で行いましたか?誰かに頼まれて持ってきたものはありませんか?といった質問をされることがあります。

これは、上記のニュースのように覚せい剤などの運び屋を知らずに引き受けてしまっている旅行者が数多くいるからです。

荷物を預けられるケースでは以下のようなものがあります。

・友人から家族に渡してほしいとお土産品を預かった。

・一緒に旅行する人が荷物が多くてスーツケースに入らないからといって預けられた。

・明日の会議で使う新製品のサンプルなんだけど担当者が持っていくのを忘れてしまった。国際宅配便では間に合わないから一緒に持っていってほしい。あちらの空港で支社のスタッフが待っている。お礼に5万円支払います。

外国人の彼や彼女と一緒に旅行していて、自分の知らない荷物がスーツケースに勝手に入れられていたというケースもあります。

ボーイフレンドだと思っていたものの、その彼に自分が運び屋に仕立て上げられていただけなんていう悲惨な話もあります。

こういった手口に引っかかって、他人の荷物を持って入国しようとしたら捕まってしまった!なんて悲惨な事件に巻き込まれないように注意してください。

日本では懲役ですが、麻薬などに厳しい国では捕まったら死刑というところもあります。自分は知らなかった、考えが甘かったでは済まない悲しい結果になる可能性があります。

以前、カナダ旅行から日本へ帰国した際、税関の前で並んでいるときに一人の学生から話しかけられたことがあります。「税関って時間かかりますね」というように、自然な感じで会話が始まりました。

その学生はお土産にカナダのビールを買いすぎてしまって、免税の範囲を超えるかもしれないと心配していました。節約旅行なので、余計なお金は払いたくない(持っていない)といった感じでした。

そのうち、このままだと税関で没収されるか、関税を取られるかもしれないから、代わりに持って入国してくれませんか?とお願いしてきました。

「ビールなら、ちゃんと申告すれば没収されることはないと思いますよ」と言ったのですが、申告する場合は別の列に並ばないといけないので、また最初から並びなおすのは避けたいといって渋っていました。

急にこういったお願いをされたら即拒絶していたと思うのですが、税関の前で並んで待ち時間も長く、それなりに会話もしてしまったので断りにくくなっていました。

海外の空港であればもっと警戒心があったと思いますが、日本の空港に着いたことで長旅から開放されるという気の緩みがありました。相手が学生だったこともガードを下げてしまったかもしれません。カナダで荷物チェックは受けているはずなので、大丈夫かなと思ってしまったところもありました。

私に預けたいという袋の中身を見せてもらったところ、見慣れたカナダの缶ビールが6本入っているだけで、特に怪しいものではなさそうだったので引き受けてしまいました。

でも、税関で荷物のチェックを受けているとき、「見かけは缶ビールでも、中身が何かなんて分からないじゃないか!」と自分で突っ込みを入れていました。

よくよく考えたら、税関チェックの直前で荷物を預けてくるなんて変でしょう。

急にそわそわして怪しいそぶりをしたらまずいので、その場は冷静さを保っていましたが、顔色が変わったり冷や汗が出始めそうでハラハラしていました。

もし、怪しいものが缶ビールに入っていて私が捕まったとしたら、荷物を預けた学生は知らん顔で通り過ぎて行ったでしょう。そう考えると、何とも浅はかな自分にがっかりしました。

「出国前に他人の荷物は絶対に預かってはいけない」というのはよく理解していたつもりですが、入国直前にこんなことが起こるとは思っていませんでした。

そのときは犯罪に関わるようなことではありませんでしたが、後からものすごく反省しました。全く恥ずかしい限りですが、参考にしていただければと思い記しておきます。

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