海外では日本と違ってサービスのレベルが低く、がっかりすることがあります。アメリカやカナダでも期待以下のサービスなんてざらにあります。
しかし、それは日本のサービスレベルやおもてなし作法が優れているのであって、他の国が日本と同じレベルにないことを残念には思っても、それに憤慨しない方がいいですし、強要することはできません。
飛行機で泥酔、日本人客が男性CAを殴る 「土下座」では済まず、最悪懲役20年も ~J-CASTニュースより~
新婚旅行でハワイに向かう飛行機の中で、京都府在住の日本人の建設業の男(30)が酔った勢いで男性客室乗務員(CA)に殴りかかり、現地の警察に逮捕されたというのだ。裁判では起訴事実を認めたが、最悪で20年の懲役刑を受ける可能性もある。~2014年6月16日 ~
現地紙「Star Advertiser」に詳細が書かれていましたが、ハネムーンのためにハワイの高級リゾートを予約していたのに、この男性は現地空港に着いたら即効で警察に連行されてしまったそうです。
CAに暴力を振るおうとした以外に、日本で逮捕歴があることを申告していなかったことなども考慮されたようで保釈は許可されませんでした。
ひどく泥酔していたことに加え、CAが機内食のトレイを下げなかったことに対して(CAは作業中で両手はふさがっていたので応対できなかったらしいが)、自分が見下されているように感じたため暴力を振るおうとしたようです。
(追記:アメリカでは機内で暴れただけで20年の懲役刑がありえるとして日本でもニュースになりましたが、結局、飛行に影響が出るほどの脅威ではなかったといったことなどから、3ヶ月の懲役と3000ドルの罰金の処罰が出ていました。)
日本では客が大声で怒鳴ったり、軽く小突いたり突き飛ばしたりしても、サービスする側が我慢してしまうことが多いですが、アメリカではすぐに警察が呼ばれると思っていた方がいいです。
軽ければ罰金刑ですが、何百万円にもなる可能性があります。その上、懲役も普通にありますので、軽はずみな行動は厳に慎まないといけません。
日本人の小金持ちのおじさんたちが、アメリカに行って自分たちの扱いが悪いと怒りまくって、この程度なら日本では許されると手を上げてしまった結果、警察直行、罰金、懲役なんて毎年のように聞く話です。
しかも、こういった日本人の愚かな振る舞いは現地新聞やニュースでも取り上げられることが多くて、現地で生活している日本人としては恥ずかしい限りです(涙)
日本の航空会社と海外の航空会社でも、サービスレベルが異なることがあり戸惑ってしまうことがあります。
ちなみに前出の事件はデルタ航空で起こったそうです。日本のようなサービスを期待したのであれば、それが一つの間違いだったのかもしれません。
日本と比べて、アメリカやカナダの航空会社のサービスの低さなどは十分承知しておいた方がよいでしょう。
以前、韓国経由でカナダに行ったことがありました。搭乗したのはエアカナダです。
エアカナダの韓国系とおぼしき男性CAは、私の隣に座っていた韓国人男性(学生)が機内食の時間に熟睡していたので、韓国語で話しかけながら、肩をゆすって起こそうとしました。
でも、全然起きないので、肩の辺りにこぶしでパンチを何発も入れながら、おい、起きろ!と言っているようでした(韓国語で不明なんですがそんな不快な感じがする物言いでした)。
私は通路側でその学生が窓側だったので、私の目の前をCAの腕が通り過ぎるわけです。しかも、そのパンチは、結構、力が入っていたんです。
起きない学生もすごいんですが、「このCA、マジでありえない!」と思いながら、CAがこんなことしないだろう・・・ひょっとして知り合いだからできるの?と思いながら、しばらく呆然としていました。
そのうち、非常に気分が悪くなってきて、それはやりすぎだろう!と英語で言って止めました。
そのCAは私には何も言わず、不機嫌な顔をしてその場を離れました。
機内食が済んで暫くしてからこの学生が目覚めて、おなかが空いているので飲み物と何か食べるものが欲しいとCAに頼んでいましたが、何も出してもらえませんでした。
その学生と少し話をしましたが、留学でカナダに行くようで、初めての海外で気負いしてひどく疲れているようでした。
私が留学したときも、初めてのフライトでは同じように疲れ果てていた記憶があり、少し懐かしく思いました。
私の場合、留学が初めて海外へ行く機会で、旅客機なんてそれまで乗ったことはありませんでした。英語はまともに話せないし、不安も一杯でした。
出発前は、親類や友人が送別会や励ます会みたいのを色々なところでやってくれて、気持ちは高ぶっていましたが、体はぐったりしていました。
初フライトはJALに乗ったのですが、疲れのせいでシートに座ったら知らないうちに熟睡していました。
何時間も寝ていたようでしたが、気がつくと誰かが毛布をかけてくれていました。
別の席でちょうど眠っていた乗客がいて、JALのCAさんがその人に毛布をかけてあげている光景を見て、そういうことだったのかと知りました。
食事の時間も爆睡していたようで、起きたところでCAさんが飲み物とクッキーを持ってきてくれました。
私は寝起きの少しぼーとした状態で、「お隣の方の分は?」とCAさんに聞いたのですが、隣の方が微笑みながら、「私は食事をいただきましたから大丈夫ですよ」と言ったところで状況を理解して、細やかなサービスに感謝しました。
個々のCAさんの素養や技量も関係しているので、日本のサービスがいつも優れているとはいえませんが、少なくとも日本的なサービスを海外で求めるとがっかりしてしまう事が多々あります。
特に年配の方で、初めて海外旅行に行くようなケースでは、海外のサービスに憤慨しまくりなんて人もいます。
言葉が通じない(こちらは英語を話しているつもりでも相手には通じていない)、サービスが悪いからといって、あなた個人が見下されているわけではありません。
日本が見習った方が良いと思うこともありますが、アメリカやカナダではサービスのレベルが低い、気配りが少ないと予め認識していた方がイライラしないと思います。
現地では評判のレストランに入ったものの、日本のファミレスの方がサービス良くない?と思うことさえ結構あります。
もし、海外で嫌な思いをすることがあったら、サービスレベルの低さを責めるのではなく、日本のサービスはなんて優れているんだろう!と日本を誇りに思ってみてはいかがでしょう。
怒ったり嫌な気持ちを引きずって、せっかくの旅行を台無しにしたり、留学をつまらないものにしないようにしてください。