留学や海外旅行に行く際に、クレジットカードがあると便利というのは広く知られていると思いますが、実際に入手するとしたらどれがいいか、迷うことがあるかもしれません。
留学やワーホリなどで海外に行くのでクレジットカードを申し込んだけど、学生さんや勤務年数の少ない社会人の方が審査落ちしてカードを発行してもらえなかったというお話を聞くことがあります。
そこで、初めてクレジットカードを申し込むときにどういったカードがいいのか、取得しやすいカードはどれか、そして、申し込みで気をつけることなどをご紹介したいと思います。
初めてのクレカには流通系カードがおすすめ
クレジットカードには、流通系、銀行系、信販系、交通系などがありますが、初めて手に入れるクレジットカードとしては、流通系クレジットカードをおすすめしたいと思います。
流通系の代表的なクレジットカードには、セゾンカード、イオンカード、EPOSカード、楽天カードがあります。
流通系クレジットカードは、スーパーや百貨店などショッピングや小売りの会社、またはその関連会社が発行しているクレジットカードです。
セゾン、イオン、楽天はよく知られていると思います。EPOSは名前からは想像しにくいですが、丸井グループになります。
これらのクレジットカードをおすすめする理由の一つは、流通系ならではの審査基準によって、カード発行がされていると言われている点です。個人的な解釈ですが、流通系は庶民の味方というイメージです。
元々、流通系のクレジットカードは、系列のスーパーやデパートなどで利用してくれるお客さんの利便性のためであったり、お客さんの囲い込みといったこともあるので、広い層のお客さんにクレジットカードが発行されている印象があります。
もちろん、誰でも簡単に取得できるとは言えませんが、審査が厳しいと言われる銀行系や信販系のクレジットカードよりは申し込みやすいのではないかと思います。
一昔前は、銀行系のクレジットカードに比べて流通系はセキュリティに弱いといったような評判が一部ありましたが、現状は非常に高いレベルでのセキュリティを提供していると思います。
フィッシングなどで利用者が自らパスワードなども漏らすことがない限りは大丈夫だとは思いますが、万が一の際には不正利用の補償もあります。
以下では、流通系クレジットカードの中でも、年会費無料のベーシックなカードを中心に簡単にご案内します。
種類が豊富なセゾンカード
セゾンカードはクレジットカードの種類が豊富なので、自分のライフスタイルや好みなどに合わせて選ぶことができます。
その中でベーシックなものといえば、年会費無料のSAISON CARD Digitalがあります。国内初の完全ナンバーレスカードとして知られています。
特に目立つデザインもなくシンプルで、ホワイトできれいなカードという印象です。
スマホにセゾンPortalという専用アプリを入れることで、申込み後、最短5分でデジタルカードが発行されます。プラスチックのカードは後日郵送されてきます。
セゾンでは、このSAISON CARD Digitalからスタートしてみてはどうかなと思います。使い勝手がよければ、機能やデザインなどから別のセゾンカードを申し込んでもいいでしょう。
ショッピングモールでおなじみイオンのクレジットカード
全国各地にあるイオンモールをはじめ、イオン傘下のマックスバリュ、ダイエー、ミニストップなどのお店をよく使うのであれば、イオンカード を持っていると様々な特典があります。
イオンが近くになくても、普通のクレカと同様、海外でも使うことできますので、イオンの知名度やカードの機能も考慮して選んでみてください。
イオンカードには、ディズニーデザインのカードもあって人気ですが、青紫のイオンカードセレクト (年会費無料)がスタンダードなタイプになります。
イオンカードは、他社に比べてゴールドカードへの切替えがしやすく、ゴールドカードでは年会費無料にも関わらず、海外旅行保険が他社ゴールドカードと同等の補償が付きます。海外旅行の補償期間は出発から30日間と短いですが、他の保険ともうまく使えば安心が増すと思います。
海外旅行保険付きを選ぶならEPOSカード
エポスカード(EPOSカード) は、首都圏を中心に百貨店やファッション系店舗を展開する丸井グループのカードです。
海外旅行に行く際に申し込まれる方が多いようですが、その一つの要因が、年会費無料のクレジットカードなのに、ゴールドカード並みの海外旅行傷害保険が付いていることです。
エポスカードでは傷害治療費:200万円、疾病治療費:270万円までというように、他社一般クレジットカードより海外での治療費の上限が高いです。詳しくは、海外旅行保険が付帯したクレジットカードを選ぶのページをご参照ください。
ゴールドカードへ招待される確率も高いと言われていて、ゴールドでは海外旅行での傷害治療費と疾病治療費がそれぞれ300万円までカバーされます。
楽天市場などネット系で認知度が高い楽天カード
楽天カード は、楽天市場など楽天グループでポイントが効率よくたまる、年会費無料のクレジットカードです。学生専用の楽天カード・アカデミーもあります。
貯めたポイントは楽天トラベルでも使えますので、航空券購入の際にポイントを使えば割引のように活用できます。
楽天プレミアムカード では、通常は年会費が数万円する世界各地の空港ラウンジが使える「プライオリティ・パス」に無料で登録できる特典があります。
楽天カードのCM攻勢がすごいので、知らない人はいないのではないでしょうか。ネット企業大手ということもあり、20~30歳代の申込者が多いそうです。
銀行系クレジットカードは審査が厳しい?
銀行系のクレジットカードには、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行などメガバンクをはじめ、各地の銀行が発行するカードがあります。三井住友カードやMUFGカードが有名でしょう。
銀行系のクレジットカードは、銀行が発行するだけあって信頼性とセキュリティが高いというのが特徴です。カードによっては、ステータスが高いものもあります。
一般にカード発行の審査が厳しいとも言われていて、収入が不安定な方、学生や新社会人の方は取得が難しいことがあるようです。
近年は、若い世代からの顧客囲い込みのためか、学生や新社会人をターゲットにしたカードも出ているので、そのあたりを狙えば巷で言われているほど難しくないかもしれません。
キャッシングは申し込まない
クレジットカードには、ショッピングとキャッシングの機能があり、ショッピングは買い物で使い、キャッシングはクレジットカード会社からお金を借りることができます。
キャッシング枠が10万円あれば、クレジットカードを使ってATMから10万円まで現金を引き出す(借りる)ことができます。オンラインで自分の口座に振り込むこともできます。
クレジットカード申込時には、このキャッシングを申し込むか否かの選択があります。10万円や20万円というように金額の選択ができることもあります。
初めてのクレジットカードであれば、このキャッシングは選択しない、または0円で申し込むことをおすすめします。
キャッシングを申し込むと、審査が厳しくなると言われています。最初のクレジットカードが欲しい状況であれば、キャッシングは後回しにした方が得策だと思います。
海外でATMから現金を引き出すのに、クレジットカードのキャッシングを利用すると手数料が安くなるといった技があります。キャッシング機能は、カードが発行された後からでも申し込むことができますので、必要に応じて追加すればよろしいかと思います。
収入のある内にクレジットカードを申し込んでおく
仕事を辞めて留学するようなケースでは、勤め先を辞める前にクレジットカードを作っておきましょう。
学生さんの場合も、アルバイトで収入があるのなら、収入のある内にクレジットカードを申し込んでおくとよいと思います。
無職&無収入では、審査に通るのは厳しいことがあるので、仕事を止める前にクレジットカードを申し込んでおく方が安心です。
会社を辞めているのに仕事をしている、収入がないのに収入がある、といった虚偽の申し込みはアウトになります。必要であれば、職場に電話して在籍確認されたりしますので、正直に申し込みましょう。
家族カードを申し込む
高校生や高校を卒業したばかりの方にとっては、一定の収入がないので、自分のクレジットカードを持つというのは難しいと思います。
その場合は、親が持っているクレジットカードの追加サービスで、家族カードを申し込むことができます。家族カードではありますが、自分の名前が印字されたカードを持つことができます。
自分の名前の入ったカードであっても、親のカードに紐づけられた家族カードなので、支払いは親のクレジットカードに計上されます。
私は高校卒業後に留学する予定で準備していたので、高校生ではクレカは無理と思って、家族カードを親に頼んで用意してもらいました。
とりあえず海外で使えるクレジットカードが必要ということで、親の了承が得られれば家族カードでも問題ないと思います。
親から仕送りしてもらう場合は、クレジットカードを使うことで、わざわざ海外の銀行口座に送金してもらう必要がないので便利な面もあります。
親からしてみれば、留学中の子供が何にお金を使っているのか把握できて、お金の管理がしやすいというところもあります。
この家族カードのクレジットカードを使いすぎて、親に怒られたという留学生を何人も見ましたけど、これは留学あるあるですね^^;
初めてのクレジットカードで欲張りすぎない
クレジットカードには、様々なブランド、機能、ステータス、デザインなどがあります。
初めてのクレジットカードでは、余り選り好みをせず、前出のような各社のベーシックなクレジットカードから検討してみてはいかがでしょうか。
海外に行く前に早くクレジットカードが欲しい場合は、審査落ちを繰り返している時間はないでしょう。
ステータスのあるクレカが欲しいとか、ポイントがたまりやすいクレカじゃないと嫌だ、といったように希望は色々あると思いますが、まずは最初のクレジットカードを確実にゲットすることを優先して考えてみてください。
どのクレジットカードが簡単に入手できるかという話は、クレジットカードの評価やステータスを下げると捉えられることがあるので、ホームページでは言及しにくい部分があります。
個人の収入や仕事などによっても状況は異なり一概には言えませんが、上記でご紹介したクレジットカードは非常に多くの方(一般の消費者)が使っているので、決して取得が難しいものではないと思います。
一回申し込んで審査落ちすると、なかなか次に進めなくなってしまうことがあります。
しかし、ある会社で審査落ちしても、別の会社なら大丈夫といったこともありますので、最新の情報に気を配ってクレジットカードの申し込みをしてください。ただし、複数のクレジットカードを短期間に集中して申し込むのは止めた方がよいです(後述)。
もし、クレジットカードの入手が難しい場合でも、プリペイドカードやデビットカードという選択肢もあります。
クレジットカードはあれば便利ですが、無くてもデビットカードなどで代用できることも多いので、その点は安心してください。
クレジットカードの審査に落ちまくった話
私はクレジットカードの審査に落ちまくったことがあります。
アメリカの大学を卒業後に、帰国して自分で商売を始めた頃、クレジットカードヒストリーがない(国内でクレカを使った履歴がない)、収入も安定していなかったこともあって、自分のクレジットカードが持てない時期がありました。
また、当初は数打てば当たる(どこかの会社で発行してもらえる)と思っていて、審査落ちしても別のカードにすぐ申し込んでいました。
ところが、クレジットカードの申込では、1回審査に落ちたら3ヶ月間以上経ってから次のカードに申し込む方がよいと言われています。
短期間にいくつもクレジットカードを申し込む行為は、お金に困っているといった悪い印象をカード会社に持たれてしまうことがあるそうです。また、審査に落ちたという情報は一定期間データに残るので、他のクレジットカード会社にも分かってしまいます。
そういった定説やルールを知った後、冷却期間を置いて、セゾンカードに申込んだところ、カードが発行されました!そのときは、セゾンは神、救世主と思ったほどです(笑)
その後、人並みに稼げるようになっても、銀行系や信販系のクレジットカードは審査落ちが続いていました。
特に銀行系クレジットカードはステータスも大事にされているようで、会社勤めのように安定してお給料がもらえる方以外は、少々厳しいのかなという印象でした。
それでも、5年以上営業したあたりから、銀行系クレカでも発行してもらえるようになりました。
銀行系クレジットカードは安心とステータスを感じるものはありますが、流通系の方がポイントをより多くもらえたり、機能やサービスの提供も豊富で引き続き使っています。
こういったストーリーもあって、特に初めてクレジットカードを申込される場合は、流通系のクレジットカードが個人的なおすすめになっています。もちろん、すべての方に当てはまるとは言えないので、その点はご了承ください。
なお、上記でご紹介したクレジットカードの最新情報は、公式サイトをご参照ください。
また、ポイントサイトで有名なHapitasu(ハピタス)では、上記でご紹介したクレジットカードを含めて様々なカードが掲載されており、ハピタスを経由することで、数千円分のポイントをもらえることが結構ありますので確認してみてください。