留学先での日本人とのつきあい

飲み会 留学を考えるコラム

留学先で友達の選択を誤ると、留学自体が台無しになってしまうかもしれません。悪い人間関係を避けて、良い友人を持つということは、成功する留学にはとても大切です。

私が留学したとき、初めのホームステイには、既に二人の留学生がいました。一人は勤勉なシンガポール人、もう一人は遊び好きな日本人でした。

シンガポール人のルームメイトは、私より少し年上で面倒見が良く、図書館でいつも遅くまで勉強している学生でした。

このシンガポールの学生を見習って生活をしていたら、私の留学は180度変わったものになったでしょう。

残念ながら、私は日本人ルームメイトと遊びに出るようになってしまいました(>_<) 

私が部屋で勉強をしていると遊びの誘いにくるので、当初は少しくらいはいいかな・・・という軽い気持ちでした。

語学コースで学ぶ以外に、街の様子や生活などにも興味があったので、せっかく案内してくれるというのだから、多少遊ぶくらいはいいだろうと甘く考えていたのです。

段々と遊ぶ時間が長くなり、授業はサボってばかり。この時期、遊学生とはまさに私のことでした。今思い返すとまったく恥ずかしい限りです(--〆)

小さなカレッジでは、一旦関わってしまった日本人との付き合いをやめることは非常に難しいです。カレッジでは絶対に顔を合わせることになりますし、大なり小なり助け合っていることもあり、一方的に縁を切れないこともあります。

しかし、この悪い関係を断てないことには、留学の目的を達成できなくなる可能性があります。

反省も踏まえて、私なりの日本人との付き合いについてお話ししたいと思います。

日本人との付き合いは留学をだめにする?

どの世界でもそうですが、馴れ合いの世界は自分の才能を制限してしまうと思います。

多くの遊学生グループは、海外へ来たことで開放感を得て遊び呆けていたり、厳しい現実から逃れる日々で、何の進歩もないダラダラとした生活を送っていると思います(私もその環境にいました)。

このようなグループに取り込まれてしまったときは、現実逃避の日々で失望感ばかりが大きくなり、段々と夢が遠のいてしまいます。

留学初めから、親切そうな遊学生たちの世話になって、間違った意味で安心した日々を過ごしてしまうと、留学もそれなりの成果しか得られないと思います。

留学したら日本人と付き合ってはいけないというつもりはありません。留学先だからこそ、付き合う日本人を厳選しなければならないということです。

真剣に留学して、後日、成功者となっていく日本人学生はたくさんいます。ライバルとして競争していくことのできる仲間を見つけられれば、それは本当に幸運なことです。

留学が成功するか否かは最初の1学期で決まる!?

遊学生に取り込まれたら最後!抜け出すのは本当に大変です。

大学卒業を目的とする際には、最初の1~3ヶ月頃(1学期目)が大切です。留学できたことにほっとしていると、つまらない人間関係に巻き込まれて、学ぶことに集中できなくなります。ここでつまづくと大学卒業は簡単に遠のくと思います。

遊学生は少し現地に長くいるので、それなりの生活情報や知識は心得ています。長く現地で生活していれば、英会話も初心者に比べれば話せることが多いでしょう。

決して不良グループといったものではなく、見た目はごく普通の学生で、新しい学生の面倒もよくみてくれることがあります。

この面倒見のよさの裏には、他の学生はどんどん進級していき、自分たちが取り残されてしまったが故に、新しい学生とのつながりを求めていることがあります。

困ったときに面倒を見てもらうと、多くの日本人は義理を感じます。そして、その遊学生仲間からの誘いを断れなくなってしまう人もいます。

私は語学コースにいるときにこういった状況なりましたが、喧嘩別れするくらいのことをして関係を絶ちました。

狭い世界で、人間関係を断ち切るのは非常に難しいです。下手に逆なですると嫌がらせも半端ではありません。

大学にいたときには、まじめな新入生が遊学生グループに取り込まれて、脱線していく光景を何度も見ました。

気がついたときには、留学期間が終わりに迫って、何も得るものがなく、後悔だけを胸に帰国していった学生もいます。

語学学校や語学コースは、基本、誰でも入学できることから、学ぶ意識の低い人もたくさんいます。そのため、語学コースに来たばかりの学生は、トラブルに巻き込まれやすいことがあります。

遊学生グループに関わりたくないと思ったら、まずはできるだけ語学コースに行かない、または、通う期間を最小限にするように、予め日本でしっかり英語レベルを上げておくことをお勧めします。

日本人の付き合いは3人まで

大学にいた頃、学生寮で知り合った語学コースに通う日本人学生一人と知り合いになったところ、あっという間に20人位の日本人の知り合いができてしまいました。

語学コースにいる学生にとって、正規学部で学ぶ学生は先輩といったような立場に捉えられて、色々な相談を持ちかけられることがありました。

本当に困っていること、その人に危険がおよぶ状況であれば別ですが、大概が愚痴やウダウダ話できりがないため、彼らを避けるために学生寮の部屋に戻れない時期がありました(笑)。

友人の数を限るというのは、少々行き過ぎの感じもしますが、語学コースにいたときの反省から、私は大学の正規コースでは日本人の付き合いは3人までに限るようにしていました。

3人といっても、特に仲良くする友人で、その友人の友人もいるわけですので、ちょっとした集まりでは10人程度の日本人が揃うこともありました。

友人から友人へと友達の輪は自然と広がってしまうものですが、仲良くする友人を3人と決めていると、余計な誘いは自然と断れるようになりました。

もちろん、友達が3人だけというわけではなく、他国からの留学生の友人もいますし、アメリカ人の友人もいました。

勉学に忙しい環境で、そんなに何人もの仲間と交流するのは至難の業です。週末に食事をしたり酒を飲み交わす仲間はやはり限られてきます。

限られるのであれば、その仲間と過ごす時間は自分の望むもの、楽しい時間にしたいものです。そうなると、付き合う友人も、ただの馴れ合い仲間とは違ってきます。

集まれば、多少の愚痴や弱音もありますが、将来の夢を実現させようと意気込みのある仲間の会話は、決してマイナスにはなりません。

仲間と集まるのは週末だけ

大学で忙しい状況では、遊ぶのは週末だけというのは至極当然のことです。

これが語学コースになると、半日で授業が終わることもあり、その後はお遊びということも珍しくはありません。こういった自由時間をどう過ごすかで、留学の成果は変わってきてしまうと思います。

私も語学コースにいる間は、授業はつまらないし、大学への道のりは遠いしとマイナス思考で、憂さ晴らしに多くの時間を無駄に費やしてしまったことを思い出します。

必ずしも、遊んでいることが悪いというわけではありません。遊びの中で覚える現地の生活や文化もたくさんあります。

ただし、学ぶことが大切な状況で、いつまでも「遊びも留学の一環」などと言って、街でふらふらしていたり、仲間と飲んだくれている程度では得られるものは少ないでしょう。

そこで、メリハリをつけ、遊ぶのは週末だけ!と限って生活してみると、つまらない誘いも断れますし、自分自身のペースも形成しやすいのではないかと思います。

日本語を毎日話すような環境ではなく、「日本語は友人と会う週末だけ!」と限ってみれば、英語の上達にも成果があるのではないかと思います。

日本人以外の付き合いを増やす

日本人との付き合いは、どうしても避けれらないという状況も多々あります。そのような際には、もっと現地の人と付き合う機会を増やすことです。

日本人ばかりでなく、現地学生や他国の留学生グループなど、バランスよく付き合っていけるとよいと思います。ただし、他国の留学生でも遊び専門のグループがいるのでそちらは避けて、勉学に熱心なグループと付き合うようにしたいものです。

日本人だけのグループに留まってしまうと、英語がいつまで経っても上達しなかったり、小さな世界で些細なもめごとに巻き込まれる確率が高くなります。

ここで勘違いをして、中途半端にアメリカ人のボーイフレンドを作ってしまう女性がいます。

日本人から距離を起きたい、英語環境に自分を置きたい・・・そんな想いから、楽にゲットできそうな少々変なアメリカ人に言い寄ってしまう女性がいます。英語も大して話せない状況で、ボーイフレンドを探すとなれば、おのずと候補者は限られてくるでしょう。

確かに日本人からは避けられますが、後々、そのボーイフレンドから逃げるように帰国していく人もいました。これでは本末転倒でしょう。

カレッジや大学には、様々な活動があります。スキーや陸上といった運動部に参加したり、研究会のようなグループに参加してもいいでしょう。学生寮のイベントなどにもできるだけ顔を出して、友人を増やしましょう。

語学コースにいる間は、何かと参加しにくいものがありますが、比較的、語学力を必要としないような活動に参加してみてはどうでしょう。

例えば、スキーやスノボーが得意である、ピアノを長く習っているなど得意分野があれば、語学力は気にせず積極的に参加していきましょう。スポーツや音楽などは、語学力は二の次で、仲間になっていけると思います。

カレッジや大学以外でも、色々な活動に参加する機会があります。ボランティア活動などは代表的なものです。

その他、日本でいうところのカルチャースクールのような場もあります。茶道や書道など日本の文化を教えているスクールもあります。

北米ではアジアの武術は盛んで、空手や合気道などのクラスもあります。乗馬やカヌーといったアウトドアの講座を受講してみてもいいでしょう。大学とは違った友人がきっとできると思います。

カナダ人やアメリカ人の友人が増えれば、遊学している日本人学生は寄り付かなくなります。なぜかというと、英語が話せないから会話に入れない、気まずいという状況になるからです。

余談ですが、私は学生の時、ほぼ毎晩、武術学校に通っていました。おかげで、良くも悪くも大学での人間関係はかなり希薄でした。

大学卒業が迫った頃、一緒にトレーニングしていた複数のアメリカ人の方が、うちの会社に来ないかと誘ってくれました。

後から知ったのですが、年配の生徒さんの中には、企業の重役や会社を経営している人がいたのです。厳しい練習を一緒にしてきた背景から、人となりを信じて誘ってくれたようでした。一番熱心に誘ってくれたのはその武術学校でした。思いかけず、こんな機会もあるのです。

脱出するにはカレッジや大学を変える

自分の意思が弱いせい、相手がシツコイ、どうしても遊学の環境から脱せられないという場合は、学校や大学を変えることを考えなければならないときがあります。

お金も時間も多少かかってしまいますが、留学の目的を果たせない状態であれば、他に選択肢はないかもしれません。だらだらと遊学生活を送ってしまうことを考えれば、一大決心をしなければならないときもあると思います。

私は編入学制度を利用してカレッジから大学へ進みました。大学は3年生から編入したので、そこで知り合いになった日本人は、ほとんどが正規学部で学んでいる学生で、遊んでいる暇が無い人たちばかりでした。

その大学の語学コースには、時期によって100人~200人くらいの日本人がいたので、過去の反省から、気をつけて距離をとっていました。

もし、日本人グループに捕まってしまったら、ぐちゃぐちゃした人間関係で疲弊して、大学卒業はできないかもしれないと思ったからです。

異国の地で同じ国の出身となると、どこかで人間関係が繋がってきてしまいます。その人間関係が良いものであればいいのですが、そうでないときには、そこから脱出するにはものすごいエネルギーが必要になるかもしれません。

留学しているのに日本人に悩まされるなんて変な話ですが、現地では、日本人とうまく付き合い、距離を取り、時には彼らから逃げなければならない(逃げてもよい)ことを知っておいて欲しいと思います。

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