海外の安全対策:自然動物について

アメリカ自然動物 海外安全対策

春から夏にかけ、たくさんの人がカナダやアメリカの大自然を満喫しようと出かけれられることでしょう。

でも、自然に慣れていない観光客の中には、意外な災難に遭ってしまう人がいます。

バンフイエローストーン等の国立公園では、自然がたくさんで野生の動物を間近で見ることができます。

忘れてはいけないのは、動物園のように檻や枠で囲まれているわけではないということです。それを忘れて、カメラを持って動物に近づいていく人がたくさんいます。

そして、鹿やムース(ヘラジカ)に襲いかかられ、角で突かれたり蹴られたりしてケガを負う人達がいます。

邪魔されない限りはおとなしい動物ですが、ムースは小型トラックくらいの大きさがあり、蹴られると人間は簡単に死んでしまうくらいの力があります。

動物をアップで撮りたいと考えるのなら望遠レンズを持って行くのがよいと思います。

映画のワンシーンですが、自然動物に対する観光客の無知が現実に近い光景で描かれています(↓)人の土地に勝手に入ってしまう別の視点もありますが、北海道でも問題になっている行為ですね。

自分に被害が出る場合は、自業自得で仕方ない面があります。

しかし、自分が写真を取るのに夢中になりすぎて、動物の邪魔をしたとき(特に動物の親と子供間に入ってしまったときなど)、近くにいた人が被害に遭うケースもあります。

一人のわがままで、他人に迷惑をかけてしまうことは避けたいものです。

日本でもハイキングや山菜取りをしているときに、熊に襲われることがありますが、アメリカやカナダでも熊は出没します。

整備された自然公園だからと安心してしまう観光客がいますが、柵で囲われているわけではないので動物たちは自由に往来しています。

旅行者の食べ物を狙って熊が出てくることも多く、建物や人が多いといっても決して安全とはいえないです。

ハイキングをする人たちは、音を出しながら歩くために鈴を腰につけたり、熊用のペッパースプレーを携帯していることもあります。

子供の動物は特に可愛いので、近づきたがる人がたくさんいます。

「かわいいー」などと言って小熊に近づいていったら、親熊に襲われたという話は結構あります。

キャンプなどしているとき、小熊が興味深そうに近寄ってきても追い払うのが、自然を心得た旅行者と言えるのではないでしょうか。

鹿注意

Photo by State Farm

自然の多い地域を運転するときには、鹿やムースが道に飛び出てくることがあるので注意が必要です。熊も時々出てきます。

ムースや熊が飛び出てくることは少ないかもしれませんが、鹿の場合は特に多いです。そのため、ハイウェイには「鹿注意」の看板がよく見られます。

昼間は比較的見やすく、前方に動物を見つけることができるかも知れませんが、夜はなかなか大変です。

不審な光(小さい火の玉のようなもの)が前方に見えたら、スピードを落とした方が無難です。

これは、車のライトが鹿やムースの目に反射しして見える光の場合があるからです。

何か不思議な光が前方に見えるなーと思ったらスローダウンした方がよいでしょう。

鹿は車のライトを見ると動きが止まってしまい、道にぼーとしていることがよくありますから気を付けて下さい。

現地の運転に慣れた人でも鹿をひいてしまうことがあります。できれば、旅行者は自然の多い地域の夜間ドライブは避けるべきではないかと思います。

道路に飛び出てくるムースの動画↓

急ぎ旅になって夜に強行ドライブをすることもあるかもしれませんが、明るい内に見ることのできる美しい渓谷や山を見ないのはすごくもったいないことだと思います。

仕方なく夜間ドライブをする場合で気を付けたいことは、道から外れないことです。

道路から外れないというのは当たり前と思われるかもしれませんが、多くのドライバーが鹿などの動物を避けようとして道路から飛び出してしまうのです。

アメリカやカナダの山岳地帯の道ではガードレールがないことが多く、道から外れれば数十メートル以上の崖下に落ちてしまうことがあります。

よほど危険なところはブロックでできた頑丈なガードレールのようなものでカバーしていますが、隣町に行くのに百キロ~数百キロという国で危ない道すべてにガードレールは付けられないようです。

ですから、夜に周りのよく見えない道を走っているときは、下手に道から外れるような避け方はしない方がよいのです。

自然の中を走っているので街灯などはありません。整備された日本の高速と違って、夜の頼りは自分の車のライトだけです。

遠くが照らせるハイ・ビームの利用は大切ですが、反対車線から来る対向車の迷惑も考えず、ずっとハイ・ビームで運転し続けるのは自分にとっても他のドライバーにとっても危険です。

そこまで無理をして運転しないで、近くの町のモーテルにでも泊まって、次の日、明るい内に目的地に向かって欲しいと思います。

もし、鹿をひいてしまった場合ですが、下手に確認をしに外に出ない方がよいといわれてします。

死んでいると思って近づいたら鹿に蹴られたり、ショックで暴れる鹿の的になる可能性があります。

動物愛護の観点からすれば残酷な言い方かもしれませんが、専門家以外ではどうしようもない事態だと思います。

もし、車がまだ運転できる状態なら近くの街まで行って、警察や道路管理事務所に連絡したよいことがあります。その際には、自分で鹿をひいたのではなく、鹿が飛び出してぶつかってきたことを強調してください。

不可抗力で仕方なかったケースと自分のミスでひいてしまったケースでは、自動車保険の自己負担分が変わってくることがあります。

フロントガラスにぶつかってきた場合は、フロントガラスが細かいクモの巣だらけになったようで前が見えなくなり運転ができないこともあるかも知れません。

こんな時はフロントガラスを取って、窓を全部閉めて運転すれば余り風は入ってこないそうです。車内やボンネットに残っているガラスの破片は飛び散らないように取り除いてください。

雄大な自然を楽しむには、そこに潜んでいる危険を十分に理解して、自然界へ足を踏み入れる際のマナーも心得てから行くことをおすすめします。

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