海外ではお姫様扱いで犯罪に巻き込まれる?

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アメリカやカナダなどへ行くと、日本人女性はお姫様扱いされるとよく言われます。

レディ・ファーストの風習があって、赤の他人の男性がドアを開けてくれたり、車の乗り降りでも女性が乗っている側のドアを開けてくれたりします。

英会話スクールのCMで、重いスーツケースを持つ日本人女性に対して、外国人男性がやさしく手伝ってくれるシーンがありました。実際、時々見る光景です。

英語が話せると外国のかっこいい男性とこんな素敵な出会いがあるみたいなシーンがCMのエンディングにあります(※石原さとみさんが出ているイーオンのCMですが、CM自体は素敵なものです)。

ところが、そんなに世の中甘くないです^^; 

親切を装う海外の犯罪者たち

海外では、すてきな出会いを装った犯罪があります。外国人がやさしく話しかけてきたり、重い荷物を持ってくれたりすることがあります。

しかし、隙を見て荷物を持って逃げてしまったり、先に出てくる親切な人は騙し役で、その男性との会話に気を取られている間に後ろからくる共犯者がバックから財布などを抜き取ったりすることもあります。

親切から始まって仲良くなるフリをして、ちょっとコーヒーでも一緒にどうですか?といって最終的には別の場所に連れ込んで犯罪に及ぶこともあります。

日本ではイケメン男性が寄ってきて、「荷物を持ってあげましょう」などといわれたら、危険を察知する人は多いでしょう。

怪しいと感じたら、「結構です!」と言って、持っているバックなどをしっかり抱えてその場を立ち去ると思います。

でも、海外に行くとそのガードが下がってしまい、最悪、犯罪のターゲットになってしまうことがあります。

日本のニュースでは、アメリカやカナダで起こった殺人など凶悪な事件しか余り取り上げられることはありませんが、実は、日本人が被害にあっている事件はたくさんあります。

カナダの空港で日本人女性がターゲットに?

以前、カナダの空港で、タクシーに乗車するのをためらっている日本人女性に出会ったことがあります。

タクシーと何かトラブルでもあったのかと思って軽く話を聞いてみたところ、空港で出会ったカナダ人と思われる男性と行き先が同じで、「一人だと料金が高いから割り勘で一緒に行こう」と誘ってきたというのです。

荷物を持ってくれたりしてとても親切で、自分もタクシー代を節約できるし、タクシーだから大丈夫だろうと思ったらしいのですが、乗る瞬間になってちょっと不安になったため乗車をためらっていたようでした。

スタイルのいい男性が、「ハニー、早く行こうよ!」とその女性をタクシーに乗せようとしていたのですが、ものすごく馴れ馴れしいというか、傍から見るとカップルのようでした。

想像ですが、「綺麗ですね。英語がすごく上手だね。」というように女性を持ち上げることを色々言って、ここまでつれてきたんだろうなと思いました。

日本で言えば、ナンパやホストクラブへの客引きレベルですが、外国&英語となると何か映画のように勘違いしまうことがあるのかもしれません。

私はどこまで関わっていいのか疑問でしたが、「不安だったら乗らない方がいいですよ。友達ではないんでしょ。タクシー代ケチって犯罪に巻き込まれたら悲惨ですよ。」と言ったところ、その女性はタクシーに乗るのはやめると男性に伝えていました。

男性はとても困った顔をして、女性をなだめてタクシーに乗せようとしていましたが、女性の頑なに断る姿に段々と機嫌が悪くなり始めました。

「一緒に行きたいと言ったじゃないか!僕一人だったら乗らないよ!」と怒り始めて、女性はそこでこの男の本性を見ることになり、足早に空港の中へ逃げていきました。

何かあれば間に入ろうと少し離れたところで見ていた私は、その男にものすごく睨まれました。日本語は分からなかったようですが、私がその女性に入れ知恵をしたのは理解したのでしょう。私は「残念だったね」と流し目で見る程度でその場を後にしました。

甘い言葉で日本人を騙そうとする人がいるのは別に珍しいことではないですが、いい加減うんざりする光景です。

たくさんのボランティアが出動して大騒ぎになる

空港で知らない男性とタクシーに乗ろうとしていた日本人女性が、もし軽い気持ちでついていってしまって、行方不明にでもなれば、現地在住の日本人を中心に何百人というボランティアがこの女性を探すことになります。

通うはずの語学学校に姿を表していない、宿泊先にチェックインしていない、現地の友人と会う予定だったのに連絡が取れないといったことになれば、その女性が犯罪に巻き込まれていると考えて、警察をはじめ現地のボランティアも含めて大捜索が行われることがあります。

ローカルテレビで放送されたり、FacebookやX(Twitter)などSNSで顔写真を掲載して情報提供を求めたり、フライヤー(チラシのようなもの)を配るなどして、みんな必死に探してくれます。

お姫様扱いで勘違いをして、軽い気持ちで面識のない男性についていくようなことは、このように周りに多大な迷惑をかけることがあります。無事に発見されればいいですが、そうでないケースもあります。

海外で人気の高い日本人女性の勘違い

日本人だから外国人は親切にしてくれていると思っている人もいるでしょう。確かに海外で日本人女性の人気が高いこともあります。

でも、犯罪者からしてみると、日本人は大人しく、事件に巻き込まれても恥を重んじて警察に行かないなど、ターゲットにしやすくて別の意味で人気があるという一面があります。

女性同士なら大丈夫かといえば、そんなことはありません。ちょっと話をして仲良くなった外国の女性がいて、女同士だからと安心してついていったら、数人の男が待っていたという事件もあります。

日本人の英語を話したい欲求を利用する犯罪者たち

語学学校に通ったりして、少し英語が話せるようになると誰とでも話をしたくなることがあります。

語学学校には、大概、留学生しかいないので、アメリカ人やカナダ人と話したいという欲求にかられます。

英会話の講師経験や日本に行ったことのある外国人にとっては、英語を学んでいる日本人女性は「英語が話したくて仕方ない」という心理を知っています。そこで、僕が英語の話し相手になってあげようと近づいてくる輩がいます。

本来なら怪しい人であると気がつくべきなのですが、カフェや公園をはじめ、ストリートなどで出会った見ず知らずの人についていってしまって、犯罪に巻き込まれてしまうことがあります。

近年はSNSを使った出会いもありますし、パーティーも現地ではよく行われています。英語が話したくて仕方がない、現地の友人が欲しい、異性との出会いを求めている、といった日本人留学生の中には、どんな人達の集まりなのかも知らないでノコノコ出かけていくケースがあります。

英会話教室では、「英語で話しかけられたら、その人と色々お話をしましょう」と言われることがありますが、場所と人によります。

旅慣れていなかったり、英語を話すことに慣れていない時は、何か話さないといけないと思って余計なことを言ってしまうことがあります。

ちょっとした会話の中で、旅のスケジュールや宿泊先など具体的なことを言ってしまうと、偶然を装って待ち伏せされたりすることもあります。再度出会って、こんな偶然ある?きっと運命の人だなんて思ったら、まんまと相手の術中にはまっています。

英語で話すと日本語で話すのとは違って、細かいところまで気が回らないことがあります。文章が出てこないと、頭に浮かんだ単語をつなげていって会話にしようとするからかもしれません。

海外に行って英語で話したい気持ちもわかりますが、まずは安全を考慮しなければならないと思います。

ロマンスの前に身の安全を考える

ちょっとしたお姫様扱いで舞い上がって隙を見せると、犯罪のターゲットになってしまう可能性がありますので十分に気をつけてください。

何らかのタイミングで、「あなた綺麗ですね」とか、「そのバック素敵ですね」といった言葉を掛けてもらったら、「Thank you.」とお礼を言えばそれで十分なんです。

アメリカ人はこういったカジュアルな言葉のやり取りを頻繁にしていて、必ずしも長い会話をしたいと思っているわけではありません。

外国人が何気なく声をかけたつもりなのに、会話に食いつきすぎてしまう日本人女性を時々見かけます。日本語だったら、たぶん、そこまで見ず知らずの人と会話をしようと思わないでしょう。

相手はカジュアルな挨拶をしているだけなのに、日本人女性が何を勘違いしているのか、一生懸命、話をしてくるのですから、これはチャンスだと思ってしまう男がいても当然でしょう。

相手がどんな人かも分からない状況では、出会いやロマンスを求めるのはやめた方がよいと思います。子供の頃に、知らない人についって行っては駄目といわれたことはありませんか?大人になっても同じです。

日本人女性が巻き込まれたある事件では、相手の男性に犯罪歴があることを知らずについていってしまったようです。もちろん、悪いのは犯罪者です。でも、ストリートにはそんな輩がゴロゴロしているのですから、こちらもそれなり用心をしなければなりません。

海外旅行や語学留学での素敵な出会いを否定するつもりはありませんが、知らない人についていかないことは当然として、凛とした態度が犯罪のターゲットにされない一つの防御策であることを覚えておいて欲しいです。

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カナダは、留学先として安全な国といわれています。しかし、日本と同じように安全だと思って留学や旅行に行ってしまうと大きなトラブルに遭遇することになるかもしれません。 忘れて欲しくない事件が、2016年9月、カナダのバンクーバーで起きました。そ

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