アメリカの大学やコミュニティーカレッジに合格して、入学許可証が届いた後は、現地の宿泊先を予約します。アメリカに着いてぐっすり休めるところを確保するというのは、学生生活を安心に送るということでも大切なことです。
基本、留学生はホームステイか学生寮のいずれかを選択することになりますが、どちらにしようと迷うケースがあると思います。こちらでは、学生寮の申込からメリットやデメリットについてお話したいと思います。
大学やコミュニティカレッジごとに学生寮のスタイルや規模が違うので、こちらで書いてあることが全て合致するわけではありませんが、大まかな枠でご説明していきたいと思います。
日本では学生だけが住める一般のアパートや民間の下宿などを学生寮と呼ぶことがありますが、通常、アメリカの大学の学生寮といえば大学が運営しているもので、こちらの解説でもそれを基準にお話します。
宿泊先としてどんなところがあるの?
宿泊先は、学生寮、アパート、ホームステイなどがありますが、大学が用意できるのは学生寮とホームステイになります。
当たりハズレはあるかもしれませんが、基本、申込先が大学なら安心して任せられるというところがあるでしょう。
ホームステイに関しては、大学が独自に運営するもの、または、民間のホームステイ(会社としてホームステイの斡旋をしている団体)に委託しているケースがあります。
私立語学学校は小規模のところが多く、大学のように学生寮といった大きな施設を持っていないため、民間のホームステイをはじめ、短期滞在型のアパートやホテルなどを紹介することがあります。
アパートやシェアハウスなどもありますが、現地のオーナーや管理会社と自分で交渉して契約しなければならないので、初めて現地に行く際には少し難しいと思います。
大きな都市など日本人が多い地域では、日本人や日系の会社がアパートやシェアハウスの仲介をしているケースがあるので、探し方によっては契約できないことはありません。
アパートやシェアハウスの仲介は、住む場所を提供するだけになるので、コミカレや大学が手配してくれるホームステイや学生寮のように、学生生活の補助や安全までを考慮したものではないことは理解しておきましょう。
学生寮の申し込み
通常、大学やコミュニティーカレッジの入学許可書と同時に、宿泊先の申込用紙が送られてくるか、または宿泊に関する申込みをするようにメール連絡がくるでしょう。
申込は希望者のみで、一部を除いて強制ではありませんので、この宿泊手続きをしないと大学に行っても泊まるところはありません。こちらが手続きを忘れていても、大学の施設以外に泊まるのだろうと思われて、特に確認してくれないことがありますので気をつけてください。
学生寮には色々なタイプがあります。大きなビルが丸ごと学生寮で一階ごとにたくさんの個室があるもの、アパートのようになっているもの、タウンハウス(一つの家に2~4人で住む学生寮)などがあります。
大学のホームページに学生寮の紹介ページがあると思いますので、そちらを参考にして、どのタイプの学生寮なのか、どういった部屋を自分で希望するのか、いくら費用はかかるのかといったことを確認してください。
大学ではいくつか異なるタイプの学生寮を選べることがあります。特に人気の高い寮はすぐ満室になってしまうので、気に入ったところがあれば早目に申込んだ方がよいでしょう。
多くの大学では、入学許可が得られた後に、大学または学生寮のホームページから申込むことができるようになっています。書類で申込むところもまだあります。
自分でできるコミカレ入学申込フォームの記入方法のページで、コミカレの学生寮に申込むときの具体的な解説がありますので、そちらも参考にしてください。
学生寮の支払いは、1学期ごとに支払うことが多いと思います。支払いの期日は、入寮4週間前であったり、入寮してから1週間以内など様々ですので都度確認してください。自分の部屋を確実にしておきたいのなら早めに支払うのがよいでしょう。
初めて寮に入るときは、内金として100ドル~500ドル程度を納めることがあります。これは、契約を破棄したときや寮の物を壊したときに差し引かれるもので、普通に生活していれば寮を出るときに返してくれます。
寮の申請フォームには、自分の年齢から趣味など色々聞いてくれるケースがありますが、大学側でもルームメイト同士が問題を起こさないように配慮してくれているので、できるだけ記入しておくとよいと思います。
部屋は、一人部屋、二人部屋、四人部屋が一般的です。人数が多いほど料金が安くなります。部屋割りについては、各施設で異なるので申込みの際にどんなスタイルになるのか確認してください。
多くの大学では、学生が孤立してしまうことなどを考慮して、新入生には一人部屋を選択させてくれないことがあります。ルームメイトは当たり外れがあるのは否定できませんが、一生の友になることもあります。
※アメリカ・コミカレ語学コースへの入学申請でもご案内しましたが、語学学校や語学コースに申込む際には、正規学部と違って、不合格になることは稀なので、入学申込と宿泊申込を同時に行うことが多いです。こういったケースでは、入学申込時に申込用紙に記入して手数料を送ればそれで宿泊先手配の手続きは完了です。
学生寮メリット:教室に近いので通学がとても楽
学生寮は大学の施設内にあることが多く、大学に通うのにあまり時間がかかりません。大学の規模にもよりますが、学生寮から大学の教室まで徒歩10~15分程度で行ければ、通学はとても楽です。
これがホームステイやアパートなど大学の外に住んでいるときには、バスや電車の待ち時間を含めて片道1時間かかるというのも珍しい話ではありません。
バスといった公共交通機関を使うときには、運行時間や安全も考慮しなければなりません。一日中、大学の図書館で勉強していたいと思っても、暗くなってくるとアメリカは治安の不安もあるので、早く家に帰らないといけなくなることがあります。
アメリカには雪が降る地域がたくさんあります。カナダはもっと寒いところが多いです。冬の寒い日に徒歩でバス停まで歩いたり、バス停でバスを待つ時間というのはなかなか大変です。毎年12月~3月くらいは注意が必要です。
学生寮であれば、よほど大雪ではない限り、雪が降っていても通学にはそれほど支障はないでしょう。天候や通学時間を心配せずに、大学に行けるというのは、学ぶことに集中できることにも繋がります。
私が学生のときはいつも寝不足で、次の授業まで多少時間があるときは、学生寮の部屋に帰ってちょっと仮眠が取れるところがよかったですね。忘れ物もすぐに取りに行けたし^^;
学生寮メリット:友達ができやすい
学生寮で友達ができるか否かは、個人の社交性と英語力、学生寮の雰囲気などにもよりますが、ルームメイトをはじめ、同じ階や近所に住む学生と交流が図りやすい環境にあります。
雰囲気のよい学生寮では、同じ大学に通っているわけですから共通の話題も多く、仲間の輪に溶け込みやすいと思います。
学生寮では様々なイベントが用意されているため、それらに参加することでも友達ができやすいです。
一般的なイベントでは、その場限りで次に会うチャンスは少ないかもしれません。これが、同じ学生寮に住んでいる住人であれば、顔を合わせる機会も多く、この前あったね!という感じで知り合いが増えることがあります。
学生寮はホームステイと違って、人と話さなければいけないといった状況に、参加するしないは個人の自由になります。
ホームステイのように、家族が気にかけてくれるという状況とは異なり、学生の多くは自立した生活を送っています。ルームメイトがいればそれなりの会話は必要ですが、積極性が無いと部屋に閉じこもって孤立してしまうことがあります。
20歳前後の学生は、社会性を身に着けたり大学生活に適応しやすいように、まずはルームメイトがいる2人部屋や4人部屋に入れられることが多いと思います。学生が親元を離れて生活するにあたって、新しい環境で孤立することがないようにといった配慮もあるようです。
年齢が25歳以上であったり、大学院に通うようなケースでは、初めて学生寮に入る際でも一人部屋が選択できることがあります。
学生寮デメリット:環境によっては閉鎖的なこともある
学生寮によって、自由な雰囲気があるところがある一方、閉鎖的なところもあります。
新入生が入る学生寮と2年生以上が入れる学生寮が分けられているようなケースがありますが、全く異なる雰囲気になっていると思います。
新入生ばかりの学生寮は、非常にうるさく、週末になればパーティーばかりやっているというようなところがあります。高校を出て学生寮に入ってくる学生たちは、良くも悪くも弾けてしまうことがあります。
逆に、集中して学ぶ場を提供している学生寮では、規則があってとても静かで閉鎖的なことがあります。
学生寮によっては規律が厳しかったり、ムードメーカーになるような学生がいないときは、皆が部屋にこもってしまって寂しいところもあります。
学生寮の環境は、そのときに集まってくる学生にも大きく左右されて、どうなるかは行ってみないとわからないこともあるでしょう。
学生寮メリット or デメリット:英語は上達するのか?
学生寮では、英語の上達は個人の積極性によるところが多くなります。大概の学生は自分の勉強に忙しく、留学生の英語上達に協力的とはなかなか言えません。
学生寮の環境が良ければ、たくさんの友達を作ることが出来ると思いますが、日本人が多い大学では日本人グループが形成されてそちらの交流だけになってしまう学生も多いようです。残念ながら、大学に行っても英語が話せない日本人が多いのは、こんな理由があるのではないでしょうか。
せっかく学生寮に入ったのに、いつも日本人同士で日本語を話していたのでは、英語の上達は望めないかもしれませんが、とりあえず、異国で孤立してしまうことは避けられます。
最初は日本人の友達だけであっても、徐々に知り合いの輪を広げて、日本人、他の留学生、アメリカ人などバランスよく人付き合いができるようにしていくことは、少しの努力で可能だと思います。
語学コースに通っているときは、語学力の問題でアメリカ人の友達はできにくいかもしれませんが、同じ目的で来ている他国の留学生とは友だちになりやすいです。
他国の留学生との交流は、どの語学レベルにあっても英語を話さないと通じないわけですから、少なからずも英語の上達に役立つと思います。
学生寮メリット:学食がセットで食事の心配が少ない
学生寮の多くは食事プランがセットになっているので、食事作る手間がありません。
学生にとっては、買い物に行って、自分で食事を作るというのは結構な時間がかかりますので、その分を時短できるというのは、これもまた学ぶことに集中できることになるでしょう。
大学の規模にもよりますが、学食が一箇所ではなく、色々なお店が出店していて、好きなお店で食事ができる大学もあります。
1学期分のポイントを購入する形で、食事だけではなく、コーヒーなどの飲料、学内のコンビニでサンドイッチやお菓子などを買うことができるシステムもあります。
一例として、ランチは500ポイント、ディナーは800ポイント、コーヒーは100ポイントというように、購入のたびにポイントカード(学生証兼用のこともある)を出して支払うようなシステムです。
いくつのかミールプラン(食事プラン)があって、1日2食でいい人、週末は出かけるので学食はいらない人というように、食事回数やポイント数が選択肢できるケースがあります。
食事を作るというのは、当然、食材を買いに行かなければなりません。慣れない土地では、買い物一つでも結構な時間を取られることがあります。
大学のある場所によっては、車での買い出しが必要であったり、バスで重い荷物を抱えて返ってくるのは大変なこともあるでしょう。
留学生にとっては、滞在期間が短ければ、キッチン用品を揃えても少ししか使える期間がなく、無駄な出費になってしまうことがあります。
長期留学するのであれば、キッチン用品を揃えたり、現地のスーパーに通うといった生活するスタイルを作っていくのもいいと思います。
学生寮デメリット:学食が合わない人もいる
アメリカの食事はカロリーが高いものが多く、学生寮に入ってしばらくすると太ってしまう留学生がたくさんいます(笑)。
おかわり自由や食べ放題になっている学食も結構あるので、そうなるとカロリーが高い上に食べすぎてしまうという学生がいます。
昨今は、健康に気を配ってカロリーの低い料理やサラダバーが充実している学食もありますが、なかなか期待通りではないこともあるでしょう。こういった理由から、学生寮は便利だけど食事が合わないとアパートに移っていく学生もいます。
アレルギーがあったり、こってりした食事や肉類中心の食事で体調を崩す学生もいますので、おすすめできないケースもあります。
学生寮デメリット:食費が割高なこともある
私はミールプランのある学生寮と自分で食事を作る学生寮の両方に滞在しましたが、食事プランが付いた学生寮の方が圧倒的に学ぶことに集中できました。
忙しいと食事を作るのは大変で、インスタント食品や食事とはいえないスナック系などで済ませてしまうこともあり、体調を崩して寝込んでしまうほど弱っていた時期がありました。
朝昼夜、または、昼夜を学食で食事を済ますことができれば、大学の講義に出て、遅くまで図書館やコンピューターラボで自習をしても、帰ってから食事の準備をするといった煩わしさがありません。
ただ、学生寮のミールプランによっては割高に感じることがあるのも事実です。
毎日、一定量を食べるとは限りませんし、アメリカのスタンダードでは日本人的には量が多いこともあります。体調が悪ければ食事を抜いたり、体調にあった食事を自分で作りたくなることもあります。
学生寮のミールプラン(前払い)は、学期ごとのプランになっていることが多く、食事を取らなくても(ポイントを使わなくても)学期末には有効期限切れになってしまいます。
学期末が近くなると、学内のコンビニでとりあえずポイントを使ってしまおうという学生が増えて、缶詰、飲料、インスタント食品といった長期保存ができる品々が品切れになってしまうことがあるくらいです。
食べなくても学期末には返金はないというシステムでは、決まった期間に使い切らないと無駄が出てしまうこともあります。
食費の節約にもなりますし、体調管理のために自分で食事を作りたいのであれば、最初の1~2学期だけ学生寮に滞在して、現地の生活に慣れてからアパートに移るというのもありでしょう。
学生寮メリット or デメリット:寮費は高いのか安いのか
一見すると学生寮に支払う料金は高いかもしれません。食費が入ってくるとなおさらです。
学生寮は、部屋代に加えて、水道光熱費も通常は含まれています。学生は節度を持って使っているでしょうが、電気やシャワーは使い放題です。
自分でアパートを借りると気が付きますが、個別の契約では水道光熱費は結構かかります。特に寒い地方では、暖房に電気を使うので、電気代がとても高くなります。安アパートに住んでいれば、アパート代より電気代の方が高くなる月もあるほどです。
学生寮は大学のある土地関係を基準にすれば、すぐに大学の教室に通える一等地にあります。アパートでは、通学に色々なコストがかかってくるでしょう。
安アパートを見つけたと喜んでいたものの、大学に通うのに不便なので、中古車を買うことにしたが、駐車代、ガソリン代、修理代等、余計なお金がどんどん出ていってしまうこともあります。
大学にもよりますが、通常、警備員や警察官が24時間体制でキャンパスを巡回しています。キャンパス内に学生寮があれば、そこも巡回してくれていますので、安全のために使っている見えないコストもあります。
このように考えると、学生寮よりアパートの方が単純に安上がりとはいえないことがあります。大学に通うことが一番優先されるわけですので、そこから何が必要で、何を削ってもいいのか、予算と相談しながら決める必要があるでしょう。
学生寮デメリット:ルームメイトとのイザコザがある
自分の経験から言えば、学生寮の一番のデメリットとして上げるのは、ルームメイト同士のトラブルです。
常に顔をあわせているルームメイトによって、ストレスが溜まってしまうのでは、せっかくの大学生活が台無しです。
急に同じ屋根の下で過ごすことになって、必ずしもルームメイトが信用できるかと言えばそれは難しく、また、相性が合わないルームメイトがいても仕方ありません。
シェアハウスのように2~4人の共同生活をする学生寮では、キッチン、バス・トイレ、リビングスペースは共用、個室はそれぞれの学生に与えらることがあります。
こういった共同生活スタイルでは、ルームメイトの中に、片付けをしない、掃除をしない、友人をたくさん連れてパーティーばかりやっているなどトラブルメーカーがいます。
年齢の低い学生に多いのですが、親元を離れて少々羽目をはずしてしまったり、過保護な環境で育ってきた学生は、片付け一つできない学生がいます。
誰も掃除をしないので、バス・トイレは汚れ放題、キッチンで溜め込んだゴミはだれも捨てに行かない、夜遅くまで騒いでいて睡眠不足にさせられることもあります。
キッチンをシェアして使っているときは、冷蔵庫に入れておいた食品が勝手に食べられてしまう、棚にしまっておいた缶詰やインスタント食品などを誰かに持って行かれてしまうなど、普通では考えられないようなことが平気でおきます。
経済的に困ってやってしまうことがある一方、少しくらいならいいだろうという勝手な思い込みで取ってしまったり、気に入らないことがあって嫌がらせで盗むルームメイトもいます。
意見の合わない人、特定の人種が嫌いな人、大学にまともに通わないで遊んでいる人、英語力が低い日本人をターゲットにナンパばかりしている奴など、一緒にいてはストレスだらけになることもあります。
ルームメイトと相性が悪いと思ったら、問題が大きくなる前に、部屋を変えてもらえるように学生寮の責任者に依頼してみてください。
学期中の部屋の変更は難しいことがありますが、次の学期からは別の部屋にしてもらえるよう学生寮の管理事務所に確約をしてもらう、アパートを探すなど、そこから逃れる対策を考えてください。間違っても我慢比べはしない方がよいです。
学生寮デメリット:留学生が増えて学生寮の部屋が足りない
小規模な大学の中には、学生寮は正規学部の学生が優先され、語学留学の学生は空きがあれば入れる、または、夏休みや冬休みといった一般の学生がいない時期だけ入れることがあります。
留学生が非常に増えており、全ての留学生を学生寮に入れてしまうとアメリカ人やカナダ人といった現地の学生が、学生寮に入れないという事態になってしまうことがあります。
そこで、語学コースに通う学生はホームステイを利用してもらうようにして、学生寮は正規学部に通う学生を優先するという制度になっているところがあります。
語学コースに通う留学生で、夏休みから学生寮に入ったので、9月もそのまま滞在できると思っていたら、急に追い出されることになるということがあります。
急に追い出されるというのは語弊がありますが、入居時の書類に語学コースの通う学生は夏休み以外は学生寮に滞在できないことが書かれているなど事前の案内は通常あります。
しかし、語学の不十分な留学生が気が付かなかったり、書類を理解できなかったため、急に退出を言い渡されるというような事態になることがありますので気をつけてください。
困ったら留学生課にヘルプを求める
私が大学へ行った初日、学生寮に入る予定でしたが、受付で「あなたの入る予定の部屋がまた準備できてません」と言われて入れてもらえないことがありました。
アメリカに遠路はるばる来たというのに、泊まる部屋が無いってどういうこと!?と本来なら怒鳴りたい気分でしたが、そこにたどり着くまでに疲れてしまっていたので、受付の人と戦う気力がありませんでした。
夏休みで一般の職員は少なく、受付のバイト学生がダメダメな感じで、ここでゴネても無駄な雰囲気でした。午後も遅い時間帯だったので、暗くなってから知らない街で泊まるところを探すのは危険だと思い、早々に諦めて近くのモーテルに泊まりました。
翌日、学生寮の受付には行かず、大学の留学生課に直行しました。学生寮では昨日と同じような対応をされる気がして、またモーテル行きでは困るので他の方法を取ろうと思ったのです。
留学生課の担当者に、「昨日こちらに着いて、学生寮に入る予定だったのですが、入れてもらえませんでした。この大学はどうなっているんですか?」と伝えたところ、私の代わりに学生寮の責任者に激怒りで電話をしてくれて、すぐに学生寮の部屋に案内してもらいました。
私の入居する部屋が準備できていなくても(本来は準備しておくべきですが)、開いている部屋に一時的に滞在することは可能で、要はやる気のないダメダメなバイト学生が仕事を理解していなかった、または、自分の仕事を増やしたくなくなかったというようなことでした。
事情はどうであれ、知らない土地に来た留学生が宿泊先がなくて困っているのに、放り出すようなことをしたことには間違いなく、このバイト学生と責任者は大目玉を食らったようでした。
大きな大学では、様々な担当者がいます。留学生のために動いてくれるのが、留学生課の人達です。その中には、日本語や中国語を話すアジア系の担当者などいます。私の行った大学では日本人はいませんでしたが、アジア担当で台湾人の方がいました。
小さい大学やコミカレでは、留学生課といったものがなくて、語学コースの先生やホームステイ・コーディネーターが、手助けをしてくれることがありますが、忙しすぎであまり期待できないこともあります。そういったところでは、周りの留学生などにも相談してください。
学生寮にも様々な役職があって、学生で構成される各ブロックごとのリーダーやボランティア相談員などがいます。
本来は、そういった学生寮の責任者などに相談すべきなのですが、留学生は英語力の問題や文化の違いから、うまく問題が処理してもらえないことがあります。そんなときには、留学生課に相談してみてください。
語学コースに通う予定であれば、空港や主要な駅に迎えに来てくれるピックアップサービス(有料)があると思います。そちらをお願いしておけば、語学コースや留学生課の関係者などが迎えにきてくれますので、初日からトラブルに陥る確率は少ないでしょう。
一般に、アメリカの大学では教育の公平性といった意味も含めて、人種的な差別を無くすことに力を入れているところが多いです。しかし、学生や担当者によっては、留学生を下に見るような対応をする人がいるのも事実です。
留学生だからといって、大学のサービスが公平に使えないことは余りありませんので、何か不具合があれば堂々と権利を主張してよいと思います。※語学コースに通っている間は、一部、利用できないサービスや施設がありますので、その辺りの確認は必要です。
自分で解決することも大切ですが、何か困ったことがあれば留学生課に聞いたり、周りの留学生などに相談してみてください。
留学生定番の滞在先選び
楽しい留学や思い出作りの留学という意味ではホームステイは、一度はしてみたいと思っている学生が多いと思います。
そこで、留学の初め、特に語学コースに通っている間はホームステイをする学生がかなりの割合でいます。大学側もそれを推奨していることがあります。英語力のない学生を大学だけで指導管理するのは大変なので、ホストファミリーにお任せするという趣旨もあるようです。
語学コースを終えて、正規学部に入ると宿題などが半端ない量になるので、のんびりホームステイを楽しんでいる余裕がなくなる学生も多いでしょう。
そこで、勉学だけに集中したい、遊んでいる暇はない!と学生寮に引っ越してくる学生がいます。前出の通り、学生寮は学ぶことに集中できる環境にありますので、それを活用することになります。
大学の講義や宿題などをこなすスタイルに慣れ、そして、現地の生活にも慣れてくると仲間と一緒にアパートに住むという学生が出てきます。
友達とシェアすることで、生活費を安くすることが出来たり、食事も好きなものを作りながら節約できたりもします。学生寮はそれなりに管理されていますから、解放される自由も欲しくなったりします。
どれを選ぶかは、個人の生活スタイルや予算などによりますが、留学期間が長くなるようであれば、色々試してみるのもの楽しい経験になると思います。