お金がないと嘆いている日本人留学生の中には、留学エージェントにた~くさんお金払っている人たちがいます。もう少し留学資金を大事に使いませんか。
留学エージェントに無駄金を支払っていなければ、どれほど今の留学生活が楽になるか。
なんでそんなに払ってしまったの?なんて聞いても遅いです。
留学した後に気がつく方が多いのですが、無駄なお金を日本で使っている学生がたくさんいます。
悲惨なケースでは、留学エージェント会社にお金を払ったのに、社長が資金を持ち逃げしたとか、会社が倒産して支払ったお金は戻ってこない!という話も過去にいくつもありました。
アメリカやカナダに来てみると、多くの学生は自分たちで留学手続きをしていて、費用を節約しています。場合によっては、無駄なお金を使った学生の半額以下の費用で来ている学生もいます。
極端な例かもしれないですが、駅前の英会話教室や英会話のイーオ○に行くのに、わざわざ斡旋会社に入学申込の代行を依頼しているようなものなのです。さらに、日本の大学や専門学校に行くのに、斡旋会社とかエージェントを使いますか?
留学するには留学エージェントに頼むのが当たり前みたいに思っている人たちがいますが、一部の語学学校を除いて、実際に留学してみると多くの学生は自分たちで留学手配をしていることに気がつくでしょう。
近年では、ちょっと英語の上手なYoutuberやSNSで活躍しているインフルエンサーを活用して、特定の語学学校や留学エージェントに誘導するようなプロモーションも活発になっています。
ネットや留学雑誌の上辺だけの情報だけを頼りにしていまうと、みんな留学エージェント使っているような錯覚になるかもしれませんが、特に正規留学(カレッジや大学留学)している人たちの多くは、そんな余計なお金は使っていないです。
自分は英語が全くできないから誰かにやってもらうしかない!という人もいるかもしれません。そこまで言い切ってしまうなら、それはそれでいいと思います。
ただ、語学学校の申込程度なら書類やオンラインフォームに記入する項目がすごく少なくて、辞書片手に何とかできるので多くの学生は自分で手続きしています。
代理で入学手続きをやってもらっても、現地に着いたら全て英語です。語学コースに通うケースでは、初日には、学生のレベルに合わせたクラス分けのため、英語テストを受けることになります。
できるだけ苦手な英語を避けて誰かに代わりにやってもらおうと思っても、結局は自分自身で向き合わなければならなくなります。
正規留学ともなれば、それなりの英語力が必要です。
日本の大学に行くことを想像してみてください。願書が書けない日本語レベルで、大学に入るのは難しいでしょう。
もちろん、独特の書式などがあって分からないことはあると思います。そんなときは、大学やカレッジにメールで質問してください。
一昔と違って、高い国際電話をかける必要も無いですし、手紙を何週間も待つ必要もありません。メールを出したら、早い学校なら翌日には返事が来ています。
ちょっとした手間を惜しんで、大金払って留学エージェントにすべて代行してもらう・・・それで大丈夫でしょうか。
有名大学の場合は申込みが非常に複雑で、アメリカの学生でも自分だけで申込むのは難しいことがあります。そういった場合は、日本では学校の先生に頼るのは無理なケースが多いですから、留学エージェントや留学専門予備校などの有料サービスを検討してもよいと思います。
現地に行ってお金がないと嘆く前に選択肢はいくつもあり、自分がやれることもたくさんあることを知って欲しいです。
たとえば、航空券の購入はネットで簡単にできます。海外旅行保険も同様です。
留学で特に心配な部分は学生ビザの申請ではないかと思いますが、この部分だけを旅行会社などビザ専門代行サービスにサポートしてもらうことも可能です。
自分ではどうしてもできないといったことがあるかもしれませんが、必要に応じて各種サービスを利用するといった方法も考えてみてください。
留学エージェントでは、この学校に8ヶ月留学した場合は150万円、あの学校は200万円というように、なんでもごちゃ混ぜのセット料金になっているところがあります。
旅行会社でやっている○○パックとかハワイ7日間の旅(すべて込み)みたいな感じです。
セットになっていると手続きが楽な上に料金も安いと思いがちですが、必ずしもそうとは限りません。
必要ではないサービスが含まれていたり、比較するのが難しいため業者側の言い値になって、自分で申込むより割高なこともあります。
また、為替レートは日々変動しており、日本円で一定期間同じ料金で提供するためには、ある程度高めの価格設定にする必要があります。
一部の留学エージェントでは、自分たちに支払われる報酬の高い学校をべた褒めで紹介して、キャンペーンや特別割引などで煽って特定の学校へ入学させようとすることがあります。
業者側の都合で、報酬がよい学校だけしかリストに無いのにも関わらず、それらが特別よい学校であるとして、あえて厳選して紹介していると装っているところもあります。
人気の語学学校は口コミだけで学生が世界中から集まってくるので、高い報酬を支払って留学エージェントに学生を集めてもらっているような語学学校というのはその中身をしっかり吟味した方がよいです。
昨今は、手数料無料を強調した留学エージェントが増えていますが、留学エージェントは語学学校などからしっかり報酬をもらっています。
入学手数料や授業料などには、広告費や留学エージェントに支払う報酬が、直接または間接的に含まれていると考えるのが妥当でしょう。
手数料が無料だから留学エージェントを使ってもいいじゃないの?と思っている方も多いと思いますが、年々、授業料が上がっていることには気がついていないでしょう。
授業料が上がっているのは、必ずしも留学エージェントへの報酬だけが理由ではありませんが、人が働いているのに「無料」ということはないのです。
また、語学学校への入学手配は無料ですが、その他のオプションは有料というのはよくあります。
留学前のカウンセリング、ホームステイなど宿泊先の手配、現地でのサポートなど様々なオプションが用意されていることがあります。
無料につられて来店したものの、別のものを買うことになってしまったという経験は他のサービスでもあるのではないでしょうか。
無料の言葉につられて申込したものの、結局、余計なお金を支払うことになったというのは珍しくありません。冷静に考えた時、こんなに余分なお金がかかるならやめたいと思っても、途中で契約をやめるにはそれまでの実費を請求されたり、違約金が生じることがあります。
どういった方法で留学するのかは、もちろん、あなたの自由です。
それでも、良心的な留学エージェントとそうでないところを見分けるためにも、何にいくらかかっているのか詳細を把握する、為替レートはいくらで計算されているのか、含まれているサービスに不必要なものはないかなどは、最低限、確認して欲しいと思います。
留学エージェントが現地の学校に代行で支払ってくれるからといって、授業料やホームステイ料などの大金を簡単に預けないこと!これはものすごく大切です。
アメリカやカナダでは、一般的に1学期(3~4ヶ月)ごとに授業料や寮費などを支払うということは覚えておいてください。私立の語学学校であれば、月ごとに支払うところもあります。通常、1~2年分もまとめて一括では支払いません。
留学エージェントは、銀行のような正規の金融機関ではありません。家電や車のように現物も関わってこないので、預けた留学資金がどこにいっているのか素人には分からないです。
日本円からドル建てで支払う学費や滞在費の支払いでは、自分たちの都合のいい為替レートにして、差額をうまく懐に入れているところもあります。
お金を預けた後に留学エージェントが倒産したら、あなたの預けたお金はまず戻ってこないと思っていた方がよいです。
留学エージェントの窓口のお姉さんが親切だからといって、その人があなたの留学資金を守ってくれるわけではないのです。会社が倒産すれば、親切だった担当者は仕事を失って、別の就職先を探すことになるでしょう。
きれいなオフィスであったり、大きな会社だとしても借金体質であったり自転車操業状態のところはあります。
自転車操業の会社は、新しい学生さんが次々にお金を入れてくれれば会社が維持できますが、それが一旦途切れると一気に倒産に向かいます。
以前倒産した大手留学エージェントは、学生さんが預けた留学資金(授業料やホームステイ代など)を会社維持のために優先して使っていました。
学生さんから預かった留学資金は、本来ならば、すぐに語学学校などに全額支払われるべきでした。
しかし、この留学エージェントでは、預かった留学資金を全国にあるオフィスの家賃や借金などの返済に回していて、学生さんの授業料や滞在費の支払いは後回しにされ、結局、お金が回らなくなったところで倒産しました。
倒産によって、これから留学する人は留学できなくなりましたし、すでに留学している人たちはこの会社から現地学校への支払いが止まったため、途中で留学を断念せざるを得ない状況になりました。
長期の留学資金を留学エージェントに支払っても、適切に語学学校などに支払いが行われない悪い例です。今まで何度もこういった事態が起こっているのですが、忘れたころにまた同じような被害が発生しています。
人それぞれ留学の意義や考え方が異なると思いますが、「留学は決めた、あとは誰かに丸投げ」的な手続き方法はどうなのかなと思います。
少なくとも、留学資金の管理をしっかりすることは、将来、自分に役立つ勉強にもなると思います。
留学資金の使い方をしっかり考え自分で留学手続きをしたら、半年の留学予定が1年間留学できたり、1年の留学予定が2年間の留学になったり、さらには、語学留学のつもりがコミカレを卒業できた!なんてことも可能になるかもしれません。
ドラゴン桜という有名な漫画およびテレビドラマからの一節をご紹介します。桜木建二という元暴走族の弁護士が教師となって、三流高校の学生たちが東大を目指すというストーリーです。名言が数多く残された漫画&ドラマです。
桜木建二(阿部寛さん)が学生たち言った一節:
いいか、負けるっていうのは騙されるって意味だ。
お前らこのままだと一生騙され続けるぞ!
社会にはルールがある。その上で生きていかなきゃならない。
だがな・・・、そのルールってやつはすべて頭のいい奴が作っている。
それはつまりどういうことか。
そのルールは頭のいい奴に都合のいいように作られているってこと。
逆に都合の悪いところは、わからないように、うまく隠してある。
~中略~
みんな頭のいい奴が、ワザとわかりにくくして、
ろくに調べもしない頭の悪い奴らから、
多くを取ろうという仕組みにしている。
つまりお前らみたいに頭使わずにめんどくさがっている奴らは
一生騙されて高い金払わされ続ける。
賢い奴らは、騙されずに得をして勝つ。
バカは騙されて損して負け続ける。
これが今の世の中の仕組みだ!
騙されたくなかったら、
損して負けたくなかったら、
お前ら勉強しろ!
少々過激かもしれませんが、学生たちにやる気を出させるために言ったものです。
留学エージェントを否定するわけではありません。良いところもあるし、悪いところもあります。それを利用する側として、留学をしっかり調べて、システムやルールを学ぶことがまず必要だと思います。
留学費用を抑えたい、もっと長く留学したいと思うなら、まずはできるだけ情報を集めて、自分で手続きを行う努力が必要です。その努力はきっと価値のあるものになると思います。
もし、留学エージェントを使うなら、いくつかの会社を比べて、それぞれをしっかり調べることを怠らないでください。
限られた資金を有効活用して、最大限の成果が得られる留学をしてください。