留学エージェントを介して留学する場合、プランや留学期間によって数十万円から数百万円の契約になりますので、慎重にじっくり考えて対処しましょう。
高校生が留学エージェンと契約する際には、悪く言ってしまえば、素人とプロのやり取りになります。しっかりした会社はよいですが、そうでない会社にあたってしまうと問題が生じるかもしれません。
一人で対応するのではなく、親や信頼のおける大人と一緒に契約に臨みましょう。
あせらないでじっくり検討する
高額な取引になるわけですので、即決ではなく、事前に「見積書をください」といって、家で十分確認してから、後日、契約するのがベストです。
良心的な留学エージェントでは、予め見積書などを用意してくれて、契約内容、解約についてなどの十分な説明があり、じっくり検討・確認してくださいといった対応をしてくれます。
今しかこんなチャンスはありません!といって契約を急がせるのはよく聞く話ですが、年中同じことを言っているので、惑わされないでじっくり検討すべきだと思います。
語学力を心配している学生には「英語は現地に行けば何とかなります!」といい加減なことを言って契約を急がせることがあります。
高校留学やコミカレの専門コース留学では、語学力が足りなければ授業についていくことは難しく、現地に行って自分で語学コースを探すことになるハメになるかもしれません。
ただ、余り長い間迷っていては、入学時期を逃してしまいますし、時期により料金なども変わりますので、時には無理のない範囲で検討を急ぐ必要があるかもしれません。
契約には一人ではいかないこと
留学エージェントのオフィスに出向いて契約する際には、親や信頼できる人と一緒に行きましょう。
留学プランによっては、大きな金額の契約になります。高校生が一人で出向いて支払うのは少々危険です。
一人だと緊張してしまうことがあって、契約内容を冷静に確認できないことがあります。
高校生二人で行くのはあまりお勧めしません。大きなお金が関わる大切な契約ですから、大人と一緒に行った方がよいです。
後から言った言わないといった契約上のトラブルも軽減するため、スマホで会話を録音したり、ボイスレコーダーがあると便利でしょう。
余り大きなお金は持ち歩かない方がよいでしょうから、支払いには記録の残る方法として銀行振込・クレジットカード・デビッドカード決済をお勧めします。親が一緒に来てくれれば、通常、親のクレジットカードでも決済が可能です。
領収書をもらいましょう
支払いについて、小さな額でも支払った後はすべて領収書をしっかりもらいましょう。
こちらから特に言わなくても、お金の受け渡しがある際には、レシートや領収書を出すのは事業者として当たり前です。
留学エージェントは個人事務所系が多く、こういった面がいい加減になりがちです。
こちらからお願いしないと領収書やレシートを出してこない会社は要注意です。
お金の管理がしっかりできない会社や担当者は避けた方が無難です。こういった会社との契約は、リスクが高いと思います。
支払いは最低限に留める
支払った後に、留学エージェントが倒産してしまう可能性がゼロではありません。実際に、過去にもそういった事件がありました。しかも、1度や2度ではありません!
そこで、留学エージェントに留学資金を預けたり、語学学校への支払代行など一連の手続きを任せる場合は、必要最低限の金額にすることをお勧めします。
他のページでもたびたび解説していますが、アメリカやカナダの学校は授業料や寮費などは一学期ごとに払うことが一般的です。
1年分まとめて払っておいた方が便利とか思わないで、必要な分だけ支払いましょう。
長期間のまとめ払いを強要されたり、現金払いにこだわる担当者、振込先の銀行口座が個人名義であったり、急に振込先が変わるような時は、逃げた方がよいと思います。
現地学校からの授業料納付済みの証明をもらう
留学エージェントに授業料や滞在先の費用(学生寮やホームステイ)の支払いを代行してもらうときには、現地の学校やカレッジなどに支払いが完了したことを証明する正式な書類をもらってください。
多くの留学エージェントでは、留学手続きや支払い代行などコミコミの料金で支払うことになっていて、実際に現地の学校にいつ支払われるのか、いくら支払われるのかといったことが有耶無耶になっていることがあります。
また、留学エージェントの中には、学生から支払いをしてもらった後、すぐに現地の学校に支払わないところがあります。
留学エージェントに留学資金を預けるリスクを理解するのページで詳しくご案内していますが、学生から預かったお金を社内で還流させて、最悪、現地の学校に支払われないこともあります。
契約の時点で、留学エージェントの担当者に「現地学校にはいつ支払いをしてくれるのですか?」と聞いて、支払い完了後には現地の学校が発行した授業料と滞在費の納付済みの証明書類を貰ってください。
現地の学校には会社としてまとめて支払うので、学校から個別の領収書は発行できないと言われるときは、留学エージェントに授業料と滞在費の納付済み証明書(英文)を発行してもらってください。
留学エージェントに発行してもらう証明書や領収書は、会社のロゴの透かしが入っている、社印が押されているなど正式な書類(英文)である必要があります。もし怪しい点があれば、現地の学校にこの証明書の画像をメールするなどして、自分の学費の支払いが完了しているか確認してください。
また、アメリカやカナダ入国の際には、授業料の支払いは完了しているのか?支払い完了済みであれば証明書類を出しなさいと言われることがあります。留学エージェントに支払いは任せていると言っても何の証明にもなりません。
入国審査官に対して、授業料や滞在費(ホームステイ代金等)の支払い完了の書類があれば、留学目的の入国であることが証明しやすいです。
学生ビザや就学許可証があれば入国は簡単だと思っている人がいますが、学生ビザを持っていても仕事目的に入国する人がたくさんいます。また、短期留学では学生ビザを必要としないこともありますので、入国審査では就学や留学目的であることを細かく確認されることがあります。そのため、授業料や滞在先への支払い完了済みの書類は、就学目的を証明する大切な書類の一つとなります。
余計な出費が多い留学エージェントには注意
後付で色々なサービスを購入させようとするところ、最終的な金額が明らかに見積もりと違うというようなことがあれば、さっさと帰りましょう。
そのような会社では、わざわざ苦情を言ってまで交渉する必要はないでしょう。
信頼を裏切る会社や自分で少しでも不審を抱く担当者とは契約しない方が良いと思います。
この会社は怪しいと思ったら、「ちょっとお腹が痛いので後日また来ます」などとはぐらかして逃げてもいいでしょう。
後で大きな後悔をしないように、自分の直感に従って、時には契約をしない勇気も必要です。