留学資金について、家族と十分なコミュニケーションが取れていなかったことから、授業料の支払いにも困る状態になった私は帰国しました。そして、話し合いの結果、教育ローンを組んで大学へ行くことになりました。※留学資金と家族の理解についての体験談を綴っています。留学資金と家族に理解のパート3です。
結局、留学資金を計画的に用意することなどを考慮して、教育ローンを組むことになりました。ここでよかった点は、親から送金してもらうだけのときより、更に留学資金の大切さを認識できたことでした。
留学を決めたときから、資金は働くようになってから親に返すつもりではいました。しかし、それは自分の意志の問題で、利息無し、催促無しといった甘い気持ちは正直どこかにあったと思います。
それでも、また新たに問題が発生しました。
それは、私が多少名の知れた大学から入学許可を得ていたものの、地方の州立大学へ通うことに決めたことでした。私がこれを決めた大きな理由の一つは、少しでも留学にかかる費用を抑えたかったからです。
世間で広く知られているような大学は、授業料が高いのが一般的です。
私の選択肢の中だけでも、名の知れた大学と普通の州立大学にかかる費用の差は年間数十万円から100万円ほどありました。
できれば名の知れた大学へ行って欲しいというのが親の心情だったでしょう。うちの子供はアメリカの○○大学に行っていると自慢げに言ってみたいものだったかも知れません。
いくつも合格しているのにわざわざ地方の大学を選んで行く必要はないでしょうと、今更ながら、資金面で援助してくれるといった話が出ましたが、それは断りました。
私の決断に親は相当なショックを受けたようで、毎日元気がありませんでした。
その様子を見て、私の留学をある意味「妨害」してきた親類などは、留学事情も詳しく知らずに余計な口を挟んだことに今更ながら詫びている人もいました。
今から思えば、安い中古車選びと同じように、自分の将来を決める大学を選んでしまったことを後悔する部分はあります。でも、大学を半分諦めかけていた私としては、そのときは行けるだけでもラッキーだと思いました。
早く卒業したいし、余計な借金は抱えたくないと思っていた面もあり、その選択は変えるつもりはありませんでした。
将来、自分でお金をためて、行きたい大学院へ行けばいいと楽観的に考えているところもありました。
世間には、大学、大学院、更に博士号を取得するまで留学資金に困らない人もいれば、一年未満で帰国を余儀なくされる人もいます。
とても優秀ですべて奨学金でやりくりできる人も稀にいますが、一般には家族のサポートで留学が成り立っている人が大多数でしょう。
留学資金で苦労することも、それはそれでよい経験になると思います。家族がやたらに送金してあげれば、留学が成功するものでもないと思うからです。
留学をサポートする立場の家族の方には、日本の大学へ行くことと、海外の大学へ行くことは、同じではないことを知っておいて欲しいと思います。
各国の制度が違うことから、家族で誤解が生じてしまうことがないよう、お互いよく話し合って、留学を計画&支援してください。
特にアメリカ留学は学生の頑張り次第で、りっぱな投資になりうるということも忘れないでください。
卒業後、よい職についたり、起業することによって短期間で留学にかかった費用の元を取ってしまう人はたくさんいます。
現在、各界で活躍している人の多くには、アメリカ留学経験者が多数いることは周知の事実です。
留学で得られる経験や知識、そして実践力は使い方次第で一生のものとなります。
お金については余り話したがらないご家庭も多いかもしれません。この失敗談を参考にして、留学先の教育制度や環境について調べた上で、留学の資金計画について家族で話し合いの場を持っていただければと願っています。