知り合いの異性から外出のお誘いを受けるというのは、楽しい体験であると思います。しかし、出会って日数がそれほどでもないときは、どこに行くのか、何をするのか十分確認することが大切です。これは、特に女性の方に注意していただきたいことです。
私のいたカレッジでは、週末夜にドライブイン映画館に誘うことが一大イベントのようになっていました。
ドライブイン映画は、屋外に設置された大きなスクリーンがあって、車の中から映画を見ることができる映画場です。
この映画場に男性が女性を誘ってOKがでると、それは女性から「翌朝まで付き合ってもいいよ」という隠れた意味がありました。
このことを知らないで、このドライブインの映画場についていった日本人の女性たちは血相変えて帰ってくることがありました。
単に映画を観にいくだけだと思っていた人には、かなりショックだったようです。日本ではあまり馴染みがないため、映画館に行くだけならと安易にお誘いに乗ってしまうことがあったようです。
詳しく話を聞いて、車の中で二人きりで映画を見るということが分かれば、ある程度の危険は察知できたかもしれません。
地域によっては、映画であったり、キャンプであったり、星空がきれいに見える秘密のスポットへのドライブなど、誘い文句は色々のようです。
以前からそのカレッジや大学にいる人たちに聞いてみると、こういった暗号や隠語のようなものが色々出てくると思います。
別の例では、「みんなで出かけるから安心だよ」という誘いが時々あります。
公園でバーベキューをするとかハイキングをするとか、お題目は何でもいいです。
しかし、男友達の車に同乗して現地に行ってみると、他の人たちは誰も来ていないというのはよくある話です。
集合場所間違えたかな?日時を間違えたかも?と適当な言い訳をして、二人の時間を作ろうします。
日帰りキャンプやハイキングなどの予定で、山の中など交通手段のないところに来てしまうと、周りに助けを求めることが困難になって非常に危険です。たとえ集合場所へ行くだけでも、二人きりで行ってはいけないという例でもあります。
クラスの知り合いにディナーに誘われて、最初は警戒して断ったものの、「僕の妻が迎えに行くから」などと言われると安心して行ってみようと思ってしまう人がいます。
奥さんが迎えに来てくれたので安心して車に乗ったものの、着いた先で降りたら、その車を運転してきた女性はそのまま帰ってしまった(実は奥さんではなかった!)というトリックもあるのです。
家族の楽しいパーティーに誘われたと思っていたもの、待っていたのは男性だけというのはかなり怪しく、危険を察知して逃げた方がいいでしょう。
英語が上達したという強い想いから、早くアメリカ人やカナダ人の友人が欲しいと思っている人たちがいます。
でも、英語がそれほど話せないうちはそんな簡単に友達はできません。
そんな中で、現地の男性から映画に誘われたりすると、喜んでついていってしまう女性がいます。
実はこういった事情を知っていて、怪しい人たちが「英語教えてあげるよ」みたいな感じで日本人グループに近寄ってくることがあります。
多くのケースは、英語が未熟な留学生をわざわざ狙った悪意のある行為が絡んできます。
アメリカ人のルームメイトがいたりすると、「あの人は怪しいから付き合わないほうがいいよ。危険だから止めた方がいいよ」といったアドバイスをしてくれることがあります。
しかし、多くの日本人が日本人だけで固まっているので、こういった現地の人からの助言が得られないことがあります。
以前、アメリカのある性犯罪の犯人が、複数の日本人女性を計画的に狙っていたことがありました。
この犯人は日本へ行ったことがあって、「日本の女性は、英語上達のためにアメリカ人と話したくて簡単に誘い出せる人が結構いる」、「風習から性犯罪に巻き込まれても警察に行かない可能性が高い」といったことなどを熟知していたそうです。
日本では殺人に至らない限りニュースになることはめったにありませんが、アメリカではたくさんの犯罪に日本人学生が巻き込まれています。特に女性が性犯罪に巻き込まれるケースは、どのカレッジや大学に行ってもあるくらいではないでしょうか。
自分たちはターゲットにされていると認識して、本当に注意深く行動して欲しいと思います。
英語が上達したくて安易にアメリカ人と出かけてしまう、または,付き合ってしまったことからトラブルに巻き込まれるケースを留学中に何件も見てきました。
言葉が通じなくても心が通じるみたいな話を否定するつもりはありませんが、まずは語学力をしっかり身につけてから、その手の活動をされるべきではないかと思います。
英語上達のためにアメリカ人と付き合うのではなく(人を使うようで、そもそも失礼な話なんですが)、語学をそれなりにマスターしてから、ボーイフレンドを見つけるなりお付き合いをする方が安全ですし、何よりお互いを深く理解できるのではないでしょうか。