高校卒業後にアメリカ・カナダへ留学する計画を考えてみます。日本の大学へ行くのとは少し違って、いくつかの計画が可能です。
アメリカやカナダでは、9月からが新学期ということは多くの方がご存知だと思います。少し早い大学では8月からが新学期というところもあります。
日本の高校を3月で卒業すると、そこから9月まで空いてしまいます。この期間を無駄に過ごしてしまうのはもったいないです。
可能であれば、卒業後すぐにでもアメリカやカナダに渡航したいという方もいるでしょう。
語学レベルによってそれぞれ異なるので、以下のようなケースに分けてご案内します。
◆4月から語学コースでスタートするケース |
◆4月から正規入学するケース |
◆4~8月まで語学コースを取って、9月から正規入学するケース |
4月から語学学校でスタートするケース
語学学校からスタートするケースでは、比較的いつでも入学できますので、4月入学を計画されるのは難しくありません。
高校3年生の夏休み前には、アメリカやカナダから入学資料などを取り寄せ、どの語学学校(大学付属、カレッジ付属、私立語学学校など)で学ぶのか検討段階に入っているといいでしょう。
そして、夏休み~秋ごろまでに申込みを終えてしまう方がいいです。
遅くとも年末前にはそれぞれの語学コースに申込みをしないと、4月入学に間に合わせるのはちょっとハラハラドキドキとなる可能性があります。
一部レベルの高い有名大学などを除いて、基本、語学コースでは厳しい入学審査はありませんので、比較的早く入学許可が下りると思います。
特に手続き早いのは私立の語学学校で、逆に遅いのは大学の語学コースになると思います(大学は申込者数が非常に多いので時間がかかります)。
人気がある語学コースは定員に達するのが早いので、早期に締切ってしまうことがありますので、ここに行きたいと決めたら、できるだけ早めに手続きをしておいた方がいいです。
時間がないときは、一つに頼ってしまうと不安ですので状況に応じて2つ以上検討しておいた方がよいでしょう。たとえば、大学の語学コースに申込む時には入学許可の発行が遅れる可能性があるので、コミカレや私立語学学校の語学コースにも申込を行うといった方法です。
ただし、入学許可を得たのに他の学校に行くと決めた際には、できるかぎり早急に、入学を辞退する他の学校に手紙やメールにて連絡をしてください。
入学辞退の通知をしない場合、人数制限で入学できない他の学生に迷惑になってしまうことがあります。
4月から正規入学するケース
アメリカやカナダの新学期は9月からと紹介しましたが、必ずしも9月でないと入学できないということではありません。
毎学期(例:1月、4月、9月)に入学できる大学やコミュニティカレッジもたくさんあります。
まずは、4月からでも入学できる大学やコミュニティカレッジを探すことから始めます。
有名大学への編入学を狙ってコミュニティカレッジから始める場合も早めにスタートするに越したことはありませんので、4月入学を選択するとよいかもしれません。
語学コース申込みと違う点は、正規入学(語学など付属コースではなく、一般の学生と同様に大学の学部に正式入学すること)の場合は、入学審査に時間がかかりますので時間的に余裕が欲しいです。
入学審査は、大学側の事情によって1~3ヶ月間かかるというように一定ではありません。特に留学生は審査に時間がかかります。
申請書類に不備などがあれば、再提出しなければならないこともあり、なかなか自分が予定している最短日数ではことが運ばないことが多いと思います。
理想としては、2年生の夏休み頃から計画を始めて、3年生になったら順次出願を始めて、秋頃までは入学手続きを完了しているといいと思います。
大学によって締切日は異なりますので一概には言えませんが、入学の3ヶ月前くらいまでに合否の結果がもらえると安心です。
学生ビザの申請や航空券の手配があるので、ギリギリという線では2ヶ月前までには入学許可の有無が欲しいです。
4~8月まで語学コースを取って、9月から正規入学するケース
これは大学側の配慮にもよりますが、条件付といわれている入学です。
アメリカの大学で多いですが、申込み時の英語力により、「入学は一応許可しますが、当大学の○○レベルの英語コースを終了することが条件です」といったケースです。
これは、4月~8月に語学コースや大学準備コース(高校生レベルの英語や数学)で学んで、9月の正規入学に備えるものです。
申込みのスケジュールは、上記の「4月から正規入学するコース」と同様です。
4~8月の間に大学が提示している英語レベルに達しない場合は、引き続き9月からも語学コースを学ぶことになり、正規入学させてもらえないことがあります。
夏の語学コースを楽しむ
アメリカの大学に9月からの入学が決まっている学生で、準備期間として、カナダで夏の語学コースを選択する人たちがいます。
夏をカナダで過ごして、9月からアメリカの大学で勉強するというケースです。少し贅沢かもしれませんが、そんな留学のスタートもあります。
カナダはアメリカに比べて受講料が安いことが多いですし、分かりやすい英語ということで定評もあります。カナダからアメリカへは、陸路でも空路でも行くことができます。
TOEFLの準備は早めに&高校の成績を落とさない
正規入学には、TOEFLやIELTSなど英語テストの結果提出が必要です。このテスト結果の提出が、申込締切までに行われないと入学審査をしてくれません。
TOEFLは簡単に高得点が取れるものではないと思いますので、入学申請よりもっと前から準備しなければならないことを覚えておいてください。
できれば、高校1~2年生くらいから準備を重ねていくと正規入学も見えてくると思います。
また、出願時に高校の成績証明を大学やコミュニティカレッジに送るわけですが、このときは申込み時点での成績証明と在学証明(申込み先の指定による)を提出します。
入学が決まって、これで終わったと安心して卒業直前で高校の成績を落としてしまわないよう注意してください。大学によっては、入学許可を出しても、高校卒業時の成績証明書を後日提出させて、成績が大幅に落ちた、落第、停学、退学などがあれば、合格を取り消す場合もあります。
日本の大学受験とは違う留学の道へ
計画通りに行けば、同級生などが日本の大学受験で最後の追い込みをしている頃には、もう留学先の大学が決まっているでしょう。
準備開始が早い時期からになりますので、普通の学生より先に苦労するということはありますが、周りが大学受験をしている頃には、海外へ行くための渡航準備をしている・・・それが理想です。