アメリカ留学を始めるのは4月それとも9月?
日本の高校を卒業した後に、アメリカの大学へ留学する時期は、大きく分けて、4月または9月というケースが多いと思います。
留学先や留学目的(正規留学や語学研修等)によって入学できる時期が異なるため、必ずしも年2回しか入学できないというわけではありません。
アメリカにある民間の語学学校の場合は、毎月または毎週入学できるところがありますし、カレッジや大学の場合は3学期制が多く、それぞれの学期ごとに入学できることがあります。
一般的な入学時期は、秋学期の9月、冬学期の1月、春学期の4月、夏学期の7月という時期になります。ただし、夏はお休みという大学が多いですし、留学生用の語学コースしか開催していないといった大学やカレッジもあります。
有名大学の正規学部への入学に関しては、海外から申し込む際には9月しか入学できないというように限定されていることがあります。アメリカ国内から申し込むのか、日本(海外)から申し込むのかによって、入学できる時期が異なることがあります。
語学コースに通うのであれば、比較的いつでも行けるということになりますが、正規学部に入学する際には、入学できる学期や願書締切の日程などの確認が必要です。
夏の語学コースに関しては、夏休みを利用して短期留学してくる学生を対象にしているサマーコース(旅行やカルチャーイベントが多い)であったり、期間が短いなどの理由から、語学コースの正式な学期として扱われていないことがあります。
こういった事情から、日本の高校を卒業した後に大学を目指してアメリカに行くとしたら、4月または9月に入学するケースが多くなるだろうと思います。
日本で9月入学・9月新学期にしたらアメリカ留学しやすくなる?
アメリカの大学では、基本、9月入学になります。一部、8月末頃から始まる大学がありますが、9月初め頃というのが普通です。
近年、日本の学校・大学でも9月入学・9月新学期の制度を取り入れようという話が出ていますが、その利点の一つとして、海外の大学へ留学しやすくなるという点が上げられています。
結論から言ってしまえば、日本で9月入学・9月新学期にしたとしても、必ずしも海外留学がしやすくなるとはいえないと思います。
問題は語学力です。アメリカの大学に行くのであれば、当然、大学の授業についていける英語力が必要になります。
日本の普通の高校に通っていた学生が、高校卒業後にいきなりアメリカに行って大学の正規学部で学ぶことは難しいです。
日本で9月入学・9月新学期にしても、アメリカ留学に合わせて日本の英語教育も変えなければ、日本の高校生が卒業後にアメリカの大学にそのまま進学できるものではないと思います。
一部の高校では、すべての授業を英語で行っているところがありますが、それくらいのことをしなければ、アメリカの大学には直接入学できないでしょう(大学の入学難易度にもよります)。
現状は、日本で3月に卒業した後、アメリカの大学やコミカレの語学コースで学んでから、正規学部へ入学するという流れになります。
どれほどの期間、語学コースで学ぶのかというのは個人差があります。1年間くらい語学コースで学んで、翌年の9月に大学入学する学生が多いのではないでしょうか。
入学基準の低い大学やコミカレの語学コースであれば、半年くらいで語学コースを終了して、正規学部に進む学生もいると思います。これはアメリカ留学のひとつのテクニックですが、詳しくはコミカレから編入学で大学を目指すのページを参考にしてください。
ある程度英語力があれば、条件付き入学という制度を利用して、日本の高校卒業後、渡米して4~8月に集中して語学コースで学ぶことで、9月から正規学部へ移行できる学生もいます(高校の成績が入学基準をクリアしており、あとは語学コースを規定の成績で終了することが必須となります)。
高校卒業からアメリカ留学するまでに空いてしまう時間
高校を卒業してから留学する場合、いつアメリカに行くのかで迷うことがあるかもしれません。
高校卒業後の選択肢としては、春学期の4月、または、秋学期の9月に留学するのが多いかと思います。一部、サマーコースの7月という学生もいるでしょう。
私の場合、高校卒業後、4月~8月頃までバイトをしていました。
当時、9月が北米の新学期だから、4月に現地に行くのは中途半端かもしれないと勝手に思っていました。
そこで、留学費用の足しになるように稼ごうと思って、9月に留学するまでバイトをしてました。
ところが、9月にコミカレの語学コースに行ってみると、すでに4月から来ている留学生(日本人を含む)が普通にいて、半年も前に現地入りしていたため、レベル的に結構進んでいるように感じてショックでした。
同じ年齢の留学生でも、半年も現地にいれば生活に慣れて、そこそこ英会話もできるようになっていたので、日本では同じ学年なのにすでに「先輩」になっていました(笑)。
同じスタートが切れたはずなのに、先に現地入りして少しばかり英会話が上達しているということから、上から目線になっている人もいてちょっと嫌でしたね。
語学コースは早く始めて早く終わらせる
私の通った語学コースは5レベルまであって、1学期ごとに1レベル上がっていくシステムでした。宿題といった提出物の採点や定期テストなどがあって、規定の成績を取ることで次のレベルに進めるというものでした。
また、すべての語学コースが終わると高校生レベルの英語クラスを取らなければなりませんでしたので、実質、レベル1~6(レベル6=高校英語)まであったということになります。
日本人はレベル2~3くらいからスタートするのが一般的でした。ちなみに、語学学校やコミカレによってレベルの呼び方は異なります。分かりやすいように1~6という数字にしています。
レベル1は全く英語ができない人のコースでしたので、留学の意志があってきていれば、まず、ここに入る人はいませんでした。でも、たまに簡単な英会話が全くできない学生(大体が日本人学生)が来ることがあって、このコースに入れられることがありました。
レベル2から始めたすると、正規学部に進めるまで5学期(5レベル)を語学コースで学ぶことになります。
早く始めるほど、語学コースの卒業が早まるわけで、正規学部への入学が近くなります。こういったシステムから考えても、日本でいつ渡航しようかと入学のタイミングを計っているより、さっさと始めて終わらせてしまった方が得策だと思います。
学期制でも差が出る
大学やカレッジによって学期制が異なり、1学期の期間や夏休みの長さが異なります。
学生数が少ない地方のカレッジでは、9月から始まり翌年の4月まで授業をやって1年が終了するところがあります(いわゆる2学期制です)。現地の学生は、5~8月にバイトなどをして学費を貯めて、また、次の9月の授業に戻ってきます。
4~5学期制の大学を除いて、通常、夏休みとなる7~8月は授業が行われません。
大学の語学コースは3学期制~というところが多いと思いますが、春~夏にかけて授業が開催されない期間が長ければ、語学コース終了に時間がかかってしまいます。
5学期制と3学期制では、語学コースを終える時期が大分ずれてきます。5学期制では1年で終わるところ、3学期制では1年半かかるといったことになります。2学期制ではもっと時間がかかってしまうことがあります。
※学期制については、カナダの大学とコミカレの学期制度を知ろうのページで、メリットとデメリットを紹介していますので参考にしてください。
留学で出遅れないための方法
高校卒業後、4月に渡航できればそれに越したことはありませんが、大学受験がうまくいかなくて、そこから留学を考える人もいるなど、事情によって9月に留学する人も多いと思います。
では、4月に留学している人たちとの差を縮めるにはどうするか?といえば、自分でコツコツと学ぶしかありません。
私はバイトしながら、浪人した友人と一緒に予備校の自習室で勉強したりしていましたが、日本の受験勉強の延長のようなことをしていて、留学用の学習が全く出来ていませんでした。
英会話教室にも通いましたが、週1回程度で余り上達しませんでした。自分では上達したつもりでいましたが、英会話教室内だけで通じた英語で、現地に来て余り通じないという虚しさを感じました。
結局、私のようなやり方では、単に半年間を無駄に過ごしたようなものでした。
英語初心者であるなら、話せるようになることが第一なので、英会話教材やオンライン英会話レッスンをたくさんこなした方がよいと思います。
オンライン英会話はスカイプを使って自宅でレッスンが受けらるので、とても手ごろな料金でたくさん会話が出来ると思います。
4月に留学している人たちは、24時間の英語環境で生活していることを考えると、日本にいてもできるだけ英語環境に自分を置くようにすることが大切になってきます。
アメリカの語学コースに備えるのであれば、Udemyで語学コースの予習をしようでもお話しましたが、それ専用の学習が必要です。
留学すると一学期の授業料に30~50万円かかることは珍しくありません。その費用を考えると、少しでも早く語学コースは終了したいものです。
そのためには、語学コースの入学テストでよい成績を取って、上のレベルから始められるように準備をしておくことが必要です。
4月でも9月でも、自分のやり方次第で成功に導くことはできると思います。
※このページでは4月または9月にアメリカに行くケースを比較してお話しましたが、大学やカレッジによっては7月頃から始まるサマーコースや1月頃からのウィンターコースに出席することも可能です。学期制は大学やカレッジによって開講時期が多少異なります。たとえば、秋学期は9月初めの開講のところがあれば、8月後半からはじまるところがあります。留学先のスケジュールと自分の都合に合わせて、留学時期を検討してください。