ホームステイの規定料金以外のお金を請求された。
ホームステイ料金に関しては、通常、ホームステイ斡旋会社、語学学校、カレッジ等によって決められた料金を毎月払うことになっています。
しかし、突然、ホームステイ先からお金を請求されることがありますので、その時の対処方法についてお話します。
納得のいかない請求に関しては、詳しいことを聞きたいですが、英語力に自身が無いときにはうまく聞けないこともあるでしょう。
分からないことがあるときは、安易に支払いの約束はしない、または、現金を渡さないようにしましょう。
まずは、I would like to have an invoice, please.やI would like an invoice, please.といって請求書を用意してもらって、書面で確認できるようにしましょう。身振り手振りでもいいので、とにかく証拠の残る書面で出してもらいましょう。
書面で出してもらえれば、請求内容をじっくり調べることができます。
その後で、信頼できる学校の先生やホームステイコーティネーターなどに相談しましょう。
電気代や水道代が急に上がったなどといって、過剰分を請求されることもありますが、通常、光熱費等はホームステイ料金に含まれています。
ホームステイ料金はカレッジや所属団体が決めているもので、ホストファミリーが勝手に変えることはできないのが通例です。
夜遅くまで勉強しているから余計な電気代がかかると細かい指摘をするホストファミリーも実際いるわけですが、その程度であれば支払いの必要はないと思います。
友人がいつも集まってきて、一晩中、テレビを見たりゲームなどを延々としているといった場合は請求されても仕方ないでしょう。留学生の悪態を懲らしめるための請求であれば、不当だと声を上げる前に、自分たちがまず反省する必要があります。
ホストファミリーと週末旅行で遠出をして、後から交通費やホテル代などを請求されたケースがありました。
学生は親切なホストファミリーが連れていってくれたと思ったのですが、いわゆる割り勘で、自己負担の旅行ということを理解していませんでした。
ホストファミリーは家族旅行に行くけど一緒に行く?というような聞き方をしていたようですが、費用に関しては詳しく触れられていなかったようです。
学生からすれば、自己負担と分かっていたなら行かなかったそうですが、この辺りのコミュニケーションが取れていなくて、楽しい旅行が残念なものになってしまったようでした。
金銭感覚は各ホストファミリーによって異なり、一概に言えません。色々なところに連れて行ってもらったけど、請求なんてされたことがないという学生も多いでしょう。
ホストファミリーと一緒に行動しても、お金のかかることでは、原則、自己負担であることは認識しておいた方がよいと思います。
家族の一員のように扱ってくれますが、自分の親ではないので何でも支払ってくれるわけではありません。
たとえば、映画、外食、スキー、ゴルフ、宿泊代などでは、自分の分は自分で支払いましょう。
レストランで食事をしたとして、ホストファミリーがまとめて払ってくれていたら、自分の支払い分を渡しましょう。
電話代はホームステイ料金には含まれていませんので個人負担です。ホームステイ先の電話を使うより、スカイプやスマホのアプリを使うことをおすすめします。
インターネットに関しては、ホストファミリーのお宅でネット環境が整っているときは無料で使えることがありますが、従量制のプランで利用している場合は、利用状況に応じて請求されます。
日本とはインターネットの料金体系が異なることがありますので、予め料金を確認しておきましょう。
理解できない請求でも、ホストファミリーから強く責められるなどして、どうしても支払いが避けられない状況の場合は、I would like a receipt, please.などと言って、支払った証明になる領収書をもらってください。
領収書と引き換えでお金を渡します。領収書は後から渡すと言われるかもしれませんが、理不尽な請求では、後から領収書を出してくれる可能性は低いです。必ずお金と交換で領収書をもらってください。
領収書の出せない請求は、その時点で怪しいと思っていいでしょう。No receipt, No moneyと冗談半分で言って(笑)、そんな怪しい話は取り合わないくらいの態度でもいいかもしれません。
いい加減な紙の切れ端に金額を書いたようなものではだめです。通常は、市販の領収書を使うものですが、何の料金で、いくら誰に支払ったか分かるものをもらってください。
領収書や請求書を出してくれと言われる時点で、諦めるホストファミリーもいます。
元々、留学生にお金を勝手に請求してはいけないと分かっていながら、事情があってお金が必要になると留学生を利用してしまう人がいます。
こういった不正行為がバレるとホストファミリーとしてブラックリストに乗って、次から学生を迎えることができなくなる可能性があります。そうなれば、大きな損失になってしまいますので、学生が少しでも頭のいい対応をすれば諦めるケースがあります。
現金では支払わず、小切手を使って支払って証拠を残す方法もあります(アメリカやカナダでは小切手で支払うことが多いです)。
そして、小切手で支払った控えを持ってホームステイ・コーディネーターなどに相談してください。
領収書や小切手の控えが無いと証拠が無く、ホストファミリーにうまいことごまかされて、返金してもらえない可能性があります。
自分に責任のある場合もありますので、疑う前に、調べること、コミュニケートする事も大切です。
また、個人で対処しようとは思わないで、必ず、ホームステイ・コーディネーターや学校の担当者にも相談してください。英語で話すのが難しいときには、別の留学生に相談して助けてもらったり、通訳の代わりをしてもらったりしてもよいでしょう。