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留学エージェントに留学資金を預けるリスクを理解する

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留学エージェントを通して留学する場合、語学学校への支払いやその他の諸経費をまとめて会社に支払うケースが多いです。

しかし、 留学エージェントは銀行などの金融機関ではありません。お金を預けた次の日に倒産したり、社長がお金を持って消えてしまうことだってあります。

留学エージェントに支払ったからそれで留学できるというわけではなく、留学エージェントに留学資金を預けた、または、語学学校等への支払いの代行を依頼しているということを十分に理解してください。

一般にカナダやアメリカの語学学校は、学期ごとに授業料などを支払うシステムになっています。これは、カレッジでも大学でも大体同じです。

でも、「1年分まとめて支払ってください」と留学エージェントから指定されることがあります。まとめて支払えば少し割引してくれることもあります。

1年分まとめて支払うためにローンを組まされるようなこともありますが、わざわざ借金するリスクを負ってまで支払う必要はありません。

もし、1年間留学する場合、学生ビザの申請時などに、1年分の留学資金があることを証明する残高証明が必要になります。

これは不法就労等を避けるために、学生の財務状況をチェックするものであって、すべてを学校側に一括で納入しなさいということではありません。

しかし、留学エージェントの中には、どうせ払うのだから1年分先に払らった方がいい、支払った分は財務証明の一部になるというように言葉巧みに大金を支払わせるところがあります。

留学する期間分の資金は必要ですが、それを一括で収めなければいけないと思わされてしまうことがありますので注意してください。

なぜ、留学エージェントは大金を支払わせようとするのでしょうか?

語学学校から受取る報酬では様々なケースがあって、学生が支払ったうちの10%~30%が報酬として支払われるというような形態があります。

たとえば、報酬が10%~30%のケースでは、10万円の契約では、1~3万円が留学エージェントの報酬になりますが、100万円なら10~30万円になります。

2年分をまとめて支払っていた学生がいましたが、そんなに支払う必要ないですし、さすがにそこまでやるとやりすぎでしょう。

一部の留学エージェントでは、留学生から預かったお金を会社のために流用しているケースがあります。そうなれば大金があった方が便利なのはいうまでもありません。

留学エージェント側でも、学費等の納入は一学期分でいいのは十分に承知しています。

夢を叶えるとか、学生のために運営しているといいながら、一部の会社は学生から預かったお金を勝手に流用しているので、不必要なトラブルや評価を落とすことになっていると思います。

学生さんの中には、どうせ支払うなら年間で支払っても構わないという方がいるかもしれません。

留学エージェントでは、2~3学期分まとめて支払うと割引してくれるという「セール」が行われている事もあります。

しかし、長期間分を一括で支払う場合は注意が必要です。

例えば、現地に行って学校を変えたくなった、病気で一時期通えなくなった、事情で途中帰国しなければならなくなったといった際には、受けなかった授業に対して返金してもらえないことがあります。

規約の中に、学生側で留学プランの変更(語学学校の転校など)をした際には、一切返金しないという注意書きが小さい文字で書かれていることがあります。

このため、学校の変更は可能なのか、途中で帰国した場合の返金はあるのかなど、まとめて支払う場合は事前に口頭と「書面」でその確認をしてください。 

さらに注意したいことは、留学エージェントに支払った留学資金の行方です。

学生が1年分をまとめて会社に預けても、全部を学校側に支払わないで、規模を拡大したい会社は事業拡大の投資、資金繰りに困っている会社はオフィスの家賃や社員の給料の支払いなどにお金を使ってしまうことがあります。

前出のとおり、学校への支払いは学期ごとでいいので、残りの預り金は他の目的への資金流用が可能になります。

人のお金を勝手に使っているため、その穴埋めは次に申込んできた人のお金を使うという自転車操業になります。他の業界でも聞く話ですが、自転車操業は、次から次にお客さんが来てお金を落としてくれれば継続できますが、それが途絶えてしまうと簡単に破綻します。

こういった資金流用に留学エージェントの大きな問題があるのですが、執筆現在、預かった留学資金を分別管理しなさい、または「勝手に社内で流用してはいけません」といった法律はありません。

分別管理とは、お客さんのお金と会社のお金をはっきり区別して、別々の銀行口座で管理することです。分別管理によって、会社は決められた用途以外にお客さんのお金を使うことができない上、万が一、会社が倒産しても、お客さんから預かったお金は保全されるので、後に返金できることになります。

現状の制度では、自転車操業をしている会社が倒産した場合、留学先への支払いが滞り、学生さんの留学が中断またはキャンセルされることになります。

ある留学エージェント会社が倒産したとき、会社から語学学校等への支払いが滞り、支払いを済ませていたはずの学生の多くは留学を継続することができなくなりました。一部、カナダの語学学校団体などから救済措置がありましたが、すべてをカバーできるものではありませんでした。

留学費用の支払いを済ませていたのに、海外へ行くことすらできなかった人たちも大勢いました。

その会社の社長が土下座をして謝罪する前で、学費等を支払っていた学生たちが、「留学するために必死で貯めたお金なのに!私の夢を返して!」と叫びながら泣いていたのは、まだ記憶に新しいです。

会社にお金を預けてそこが倒産するとどうなるかは、てるみくらぶ倒産は他人事ではない留学業界のページも参考にしてください。

こういった事例はとても悲しいですが、これから留学する人たちに助言したいのは、自分で留学手配をすればこういったトラブルは避けられるということです。

特に語学学校へ申込む場合は、申請書類でいえば1枚か2枚しかありません(簡単なオンライン申込みもあります)。

名前、住所、国籍、希望のするコース、入学時期くらいしか入力事項はありません。

オプションとして、ホームステイを希望するか、空港での出迎えを希望するかといった選択がありますが、必要ならYESを選べばいい程度です。

語学学校の申込みでは、英語が余り得意ではない学生を対象にしているので、大学の正規学部申込みのような難しい申請書類にはなっていないことがほとんどです。

中学生レベルの英語で、辞書片手でも入力できる程度です。

記入サンプルが付いていることもあるので、それを参考にして記入してもOKです。

日本人スタッフのいる語学学校が増えていますので、分からないことはメールや電話を介して日本語で質問することもできます。

翻訳サイトやココナラのようなサービスを利用すれば、簡単な書類なので1000円~で翻訳してくれますし、記入方法を教えてくれます。 

入学申込みをしたら、あとは学校から入学許可書が送られてくるのを待って、学生ビザの申請をします。

多くの学生は自分でやっていますが、不安があれば旅行会社などに書類作成の代行してもらってもいいでしょう。費用は2~3万円くらいです。

学生ビザが取れたら、出発の準備をしてあとは現地に行くだけです。

所々で支払いの必要が出てきますが、クレジットカード番号を伝えたり、銀行から振込めばOKです。ネットの活用で、海外への送金は以前よりとても簡単になっています。

すべてをやり終えて、記入した書類は数枚でしょう。

日本で生活していて、もっと複雑な書類に記入しなければならないことは多々あります。

ただ、留学ということで、そこには英語という壁があります。それを極端に怖がってしまうがゆえに、留学エージェントを頼ってしまう気持ちは分かりますが、リスクも十分に理解しておきましょう。

自分でできる手続きを留学エージェントに丸投げして留学資金を預けたら、そのお金を会社が好き勝手に使って、倒産したら社長が「ごめんなさい」という被害には遭って欲しくないです。

とても大切なことは、留学エージェントに大金を預けないことです。

一部留学エージェントでは、数万円の前金制度を取っていたり、留学費用の10~20%程度を会社に前払いして、残りの授業料やホームステイ料金などは、学生が語学学校側に直接支払うように指示しています。

一昔前とは違って、海外送金は簡単になってコンビニからでもできます。また、クレジットカードやプリペイドカードでの支払いも可能なことが多いです。

現地の語学学校に、直接、授業料等を支払っていれば、留学エージェントが倒産しても留学は継続できるでしょう。

変に煽りたくはありませんが、留学エージェントのオフィスに行ったら倒産していた、海外の留学エージェントと連絡が取れなくてホームページが見れなくなったという事態を想像してみてください。

私の支払った100万円どうなるの?とパニックになる前に、トラブルを避ける方法はあるのです。

留学だけでなく、どの分野でも安心を買うということは難しいと思います。色々な留学エージェントをリサーチをして、利用の際には慎重に判断してください。

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