新型コロナウィルス感染とアメリカ留学の今後について

希望 アメリカ留学の基礎

こちらのページは、2021年8月までの情報を元に記載したものです。現在、アメリカには通常に近い状態で渡航が可能になっています。

下記の情報は、新型コロナウィルス感染による危機的な状況の中で、アメリカ留学がどのような影響を受けたのかという記録として残してあります。なお、最新の情報は、アメリカ大使館、外務省、各カレッジや大学などのホームページで確認してください。

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新型コロナウィルス感染の影響で、2020年からアメリカ留学することは難しい状況が続いてきましたが、2021年になってアメリカの大学やカレッジが徐々に平常に戻そうとする動きになってきています。

アメリカ留学に関わる学生ビザの申請や渡航について情報が錯綜する中、こちらのページでは現状や規制変更について何度か更新をしてきましたが、2021年8月現在、条件を満たせばアメリカに行ける環境になっています。※細かい条件やビザ申請方法については、米国ビザ申請(公式サイト)のページをご覧ください。

しかしながら、ワクチン接種が進んで一時平静を取り戻したアメリカでも、新型コロナウィルスの変異株の出現によって、医療が逼迫する状況になっている都市もあります。留学先の学校や大学と連絡をしっかり取って、いつどのような形で留学するのか慎重に計画してください。

アメリカでもデルタ株が猛威をふるっています(2021年7月25日)↓

アメリカで急拡大のデルタ株に関するニュース(2021年8月11日)↓

 

アメリカの入国条件について

2021年1月26日より、アメリカ行きに際して、米国へのフライトが出発する72時間以内に新型コロナウイルスの検査を受けた上で、検査結果が陰性である証明書が必要になります。当然ですが、検査結果が陽性であれば渡航不可になります(航空機に搭乗させてもらえません)。

これからもアメリカ入国条件が頻繁に変更されると思います。入国条件が緩くなるのか・厳しくなるのかは不明のため、アメリカでのウイルスの感染状況と共に最新の情報を常に入手してください。

渡航前には、搭乗予定の航空会社のサイト(JALやANなど)をはじめ、ESTA(エスタ)渡航関連最新ニュースにてアメリカ入国制限について確認してください。

2020年に投稿した情報です

ここから下の情報は、2020年7月末の情報を元に投稿したものです。こちらの内容は資料的な目的で残してありますのでご留意ください。

米国総領事館では、学生ビザの発行や面接などの手続きが徐々に再開されて、これからアメリカ留学するにあたっては少しずつ前に進み始めていると感じます。

ただし、日本の外務省や米国疾病予防センター(CDC)では、不要不急の渡航は止めるようアドバイスをしているのが現状です。

また、日本から米国への入国者は,入国後14日間は自宅などの滞在先で自己隔離をしなければなりません。さらに、健康状態を見察し周囲の者と距離を置くことが求められています。

2020年7月16日、在日米国大使館・領事館では、学生・交流訪問者ビザ(F・M・J)といった非移民ビザサービスを一部再開しました(東京・札幌を除く)。

2020年8月に入り、大阪・福岡・札幌の米国総領事館では、非移民ビザサービスを再開していますが、受付できる数が限られているようです。また、東京米国大使館での手続きは停止されたままです。  → 2020年9月現在、東京米国大使館でも一部を除き非移民ビザサービスが再開されています。

※米国大使館と米国領事館の運営状況は徐々に変ってきていますので、在日米国大使館・領事館のホームページで最新情報を確認してください。

2020年7月25日には、トランプ政権がオンライン授業しか提供しない大学へ行く新規の留学生は、入国を認めないという方針を発表しています。これはカナダ政府も似たような方針を出しています。(参考:カナダ留学と新型コロナウイルスに関する情報

新型コロナウィルス感染防止のため、オンライン授業が主になっている大学やカレッジが多いと思いますが、2020年の秋学期からオンラインと対面式授業の両方をハイブリッド方式で行うところが増えてくるようです。

ただ、トランプ大統領の移民政策によって振り回される一面があり、特に中国に対する強硬姿勢から他国の留学生も巻き沿いになるようなことも否めません。

安全にアメリカ留学ができるのか不安がある、いつアメリカに行くべきなのか迷っている、というように困っている方もいると思います。

確実なことは言えない状況のため、留学の準備をしながらも、他の選択肢として国内での進学なども考えておいた方がいいかもしれません。

まずは英語力のレベルアップ

今までは、留学してから語学学校や語学コースで学べばいいという考えの人が多かった思います。でも、アメリカに行ける状況になってから、英語を本格的に学ぼうと思っていたのでは出遅れてしまうでしょう。

英語力が余りない状態でアメリカに行った際には、多くの留学生が1年前後、カレッジや大学の語学コースで学ぶことになると思います。

語学学校や語学コースに通う時間を減らすために日本で英語力をアップしておけば、新型コロナウィルス感染の影響でアメリカに行く時期が遅れても、大学卒業までを考えれば挽回できる可能性があります。

アメリカのカレッジや大学に行きたいのであれば、この時期を無駄に過ごさないように、英語を学ぶ努力をしておいた方がよいと思います。

高校で英語を学んでいるから大丈夫と思う方がいるかもしれませんが、日本の大学受験に備える英語は、アメリカ留学にはすぐには役立たないことがあります。高校での学習に加えて、アメリカの大学入学にも備えて英語を学ぶようにしてください。

Udemyで語学コースの予習をしようのページでもご案内しましたが、英語はオンラインでも学ぶことができます。特にUdemyではアメリカの語学コースで学ぶのと同様のようなコースがあります。

また、アメリカのカレッジや大学の語学コースでも、通信制のいわゆるオンラインコースを提供しているところがあります。入学申込みやオンラインの受講に不安があるかもしれませんが、こういったシステムを使えば日本にいながら現地と同様のオンラインコースで学ぶことが可能です。

アメリカ留学が難しいときのために日本での進路を考える

2020年の夏または秋学期からアメリカ留学するつもりだったのに延期になったとか、2021年の冬学期(1月頃)以降にアメリカ留学するするつもりで準備しているが、そのときになってアメリカに行けるのか分からなくて不安というケースがあるかもしれません。

いつから安心してアメリカ留学できるか分からない状態では、せっかくの進学の機会を逃してしまう可能性があります。

そこで、国内で進学することも考えてみてはどうでしょうか。特に日本で大学や短大などに進学する際には時期が限られますので、それを逃すと1年を無駄にしてしまうこともあるでしょう。

4年制大学に行くのか、短大に行くのか、専門学校に行くのかというのは、学校の成績・予算・将来の希望職種などによって検討してください。

日本の大学や短大で取った単位は、すべてではありませんがアメリカの大学で認められるため、編入学という形でアメリカの大学卒業を早めることが可能です。

日本の4年制大学を選んだ場合ですが、1.大学卒業後に留学する、2.提携のある海外の大学へ1年間ほど交換留学する、3.大学を途中で辞めてアメリカの大学へ編入学するといった選択肢があります。

予算や環境なども含めて、アメリカ留学が難しいという状況であれば、大学を卒業して日本で就職するという王道は残されています。また、機会があれば、アメリカの大学院へ行く道もあります。

日本の短大で学んで、2年後に留学するという方向でプランを立てることもできます。短大で2年学んだ後に、アメリカの大学へ編入学する人は以前から結構いますので難しい方法ではありません。

2年先であれば、留学できる可能性は高くなっているかもしれません。短大卒ということで、留学できなくても国内で就職するという道はしっかりあるでしょう。

専門学校の中には、英語教育に力を入れているところがあり、卒業後のプランとして、海外の提携先大学への進学を用意しているところがあります。

専門学校が提携しているカレッジや大学は、それほど知名度が高くなかったり選択肢が少なかったりというように、必ずしも希望に合う留学とは言えないかもしれません。

ただ、それほど興味のない大学や短大へ無理して行くより、英語を集中して学べる環境を選んで、留学の可能性を広く持ちたいということであれば、こういった専門学校の選択もありかと思います。

専門学校で、英語に加えて資格を取得するコースがあれば、卒業後には普通に就職するという道筋は残されています。

状況によっては、一時的に就職という道もあると思います。会社によっては留学を援助してくれる制度があるところもありますし、貯金が増えれば留学しやすい環境になってくることもあります。

働きながら放送大学のように通信で学べる大学を利用して、単位を取得したり卒業することができれば、アメリカ留学するとき、留学先の大学に単位を認めてもらえれば卒業を早めることが可能です。

アルバイトが悪いわけではありませんが、中途半端な道を選んでしまうと、日本では特に就職や進学が難くなる可能性がありますので慎重に考えてください。

国内で進学する際に気をつけたいことは、留学に軸足を置きすぎないことです。

自分は将来留学するから日本で学ぶことは適当でいいという姿勢でいれば、成績があまりよくなかったり、取るべき資格を取れていないということで、留学が無理と判断したときに、国内で就職が難しくなるといったことになりかねません。

その時々で、できることを全力でやり、留学の道が見えてきたら、そこに向けて一気に走れる準備をしてみてはどうでしょう。

なお、英語学習については、英検でアメリカと日本の大学を同時に目指すことは可能か?のページで、アメリカ留学にも日本の進学にも備えられる方法をお話していますので参考にしてください。

アメリカの大学やカレッジの通信課程で学ぶ

アメリカの大学の通信課程(オンラインコース)で学ぶ方法があります。専攻が限られますが、オンラインであれば、一部を除いてアメリカに行かなくても学ぶことが可能です。

一般の入学と同様に、アメリカの大学の多くは留学生もオンラインコースに申込むことができます。正規学部だけではなく語学コースでも、オンラインで学ぶコースが提供されているところもあります。

現状、新型コロナウィルス感染防止のために、現地で学んでいる留学生もオンラインで授業を受けているので、通信制で学ぶことは珍しくないと思います。

学費について、通常、留学生は地元のアメリカ人学生より数倍高い授業料を支払う制度になっていますが、オンラインコースに限っては、アメリカ人と同じ程度の授業料で学ぶことができる大学があります。

とりあえずは、大学1~2年生が選択するコースを学んで単位を取っておいて、アメリカに行けることになったら通常の学部に編入学して、オンラインコースで取った単位を認めてもらうことで、卒業までの期間を短くする方法を考えてみてもいいと思います。

ただ、オンラインコースは慣れない留学生にとっては難しいコースになるかもしれません。

今まで英語で授業を受けたことのない日本人学生にとっては、オンラインで授業を受けて、課題を提出するというのは、勝手がわからず慣れるまでは大変になると思います。

大学内であれば、図書館で資料の調べ方を教えてくれる人、コンピューターラボではパソコンやソフトの使い方を教えてくれる人、ライティングセンターではエッセイやリサーチペーパーの書き方を指導したり添削を手伝ってくれる人などがいます。

これらは専任の職員であったり、大学院生がバイトでやっていたり、ボランティア学生などが行っています。オンラインコースでもサポートはありますが、大学内の対面サポートほど充実していないことがあります。

教授によっては、英語の苦手な留学生への個別対応を期待できないことがありますので、授業時間以外でサポートし合うことができる学生グループがあるのかといったことも確認しておいた方がよいでしょう。

大学のオンラインコースで卒業まで考えている場合ですが、日本では一般の大卒と同じレベルで評価されないことがあります。その辺りの実情もリサーチしておいた方がよいでしょう。

新型コロナウィルスの危機が去ったわけではない

アメリカ留学ができるようになったとしても、大喜びでアメリカに行けるのか?という疑問があります。

留学エージェントの中には、ここ数カ月は収入がなく損失ばかりを出してきた現状から、早く学生を取り込んでアメリカに送り込みたいと手ぐすね引いて待っているところがあるでしょう。

留学する前に冷静になって考えてほしいことは、新型コロナウィルスによって、アメリカでは日本とは比べ物にならないほど多くの方々が亡くなっているという現実です。

ジョンズ・ホプキンス大学のCOVID-19 Dashboardによると、2020年7月30日までにアメリカでの感染者数が約440万人、そして、15万人以上の方が亡くなっています。

日本全体では、感染者数が約33,000人、死亡者数は約1000人です。日本と比べて、アメリカでの感染者や死亡者の数が、非常に多いことが分かると思います。

州ごとで見た場合、ニューヨーク州だけで、3万人以上の方が亡くなっています。また、感染者が増えているカリフォルニア州では約87,000人の死亡者が出ており、この数はカナダ全体の死亡者数約89,000人に迫るものです(統計は2020年7月30日のもの)。

現時点では、ニューヨーク州よりカリフォルニア州の方が感染者数が多くなっているというように、州によって感染を抑えられているところがある一方、拡大しているところもあります。

アメリカで死亡者の多い州を順に上げていくと、ニューヨーク州、ニュージャージー州、カリフォルニア州、マサチューセッツ州、イリノイ州、ペンシルベニア州、テキサス州、ミシガン州、フロリダ州というように続きます(Googleニュースコロナウイルス 2020/07/30)。これらの州は、留学先として人気のある大学がそろっているところでもあります。

ホットスポットであったニューヨーク州は32000人以上、ニュージャージー州は15000人以上の死亡者が出てしまっていますが、その他の州でも数千人単位の死亡者数が出ているところがいくつもあります。

こういった状況を考慮したとき、日本はそれなりに大丈夫だから、アメリカも似たように大丈夫だろう、とは決して言えないです。

アメリカ留学への希望や高い志があると言っても、感染リスクの高いところへ自ら飛び込んでいく必要があるのか、じっくり考える必要があるでしょう。

また、感染したときの医療体制は大丈夫なのか、高額な医療費はどの保険でカバーされるのか、英語に不安を抱える中で感染の疑いが生じたときにどう対処するのかなど、しっかり調べておく必要もあります。

アメリカで生活するリスクはもちろんのこと、いろいろな国の学生が集まり始めたら、感染リスクが高まる可能性も見過ごせません。

日本では未だ感染者数が増えている状態ですが、それでも日本はまだいい方で、世界中には感染拡大が止められず多数の死亡者が出ている国々があります。

新型コロナウィルスは、これから第二波や第三波がくるとも言われています。専門家の中には寒くなると、また猛威をふるい始めるという意見もあります。

現状を知るために、CBS放送やNBC放送などのアメリカのニュースを日々チェックしてみてください。また、Googleニュースコロナウイルスのサイトで最新のデータを確認してください。

ニュースやデータなどでアメリカでの新型コロナウィルス感染の現状をよく理解して、アメリカへ行くか否か、または留学先としてどの州や都市を選ぶのかといった判断材料の一つにしてください。

安心してアメリカ留学ができる状況になるには、まだ先は長いでしょう。しかし、すべてが安全になるまで待っていたら、留学の機会を失ってしまうこともあります。

この新型コロナウィルスとは、しばらくは共存して生きていく方法を探るしかないようです。リスクをどの程度許容するのかというのは個人の判断ですが、慎重な判断が求められる時期であることは確かでしょう。

※こちらの情報は2020年7月末のものです。内容は最新の状況とマッチしていない場合がありますので、アメリカに行く際には、下記のリンクを参考にアメリカ大使館や申込み大学などのページで最終確認をお願いします。

アメリカの新型コロナウイルスに関する参考リンク:

外務省・海外安全ホームページ:新型コロナウイルスに関わる日本からの渡航者・日本人に対する各国・地域の入国制限措置および入国後の行動制限に関する情報

米国ビザインフォメーションサービス:米国ビザに関する情報と申請方法などを案内してくれるサイトです。米国ビザ申請に関わる最新情報がアップされています。

在日米国大使館・領事館のビザサービス:東京米国大使館、大阪・福岡・札幌の米国総領事館の公式サイトです。最新のビザ情報などがアップされています。

新型コロナx海外旅行・海外出張情報サイト:各国の感染状況や出入国に関する情報が確認できます。

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