カナダ旅行記:パスポートを盗まれた(2) ~警察へ盗難届け~

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カナダ・バンクーバーでパスポートを盗まれ、警察へ盗難届けを出しに行きました。カナダ・バンクーバーでパスポートを盗まれた時の体験談パーツ2です。

※初めから読んでいただく際には、カナダ旅行記:パスポートを盗まれた!のページへどうぞ。

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警察で車の盗難を届け出る

年末の警察署は、盗難をはじめ、事故事件の報告や助けを求めに来る市民でごった返していました。

やっと私達の順番が回ってきて、受付ブースのようなところでカウンターごしに事情を説明しました。座ってじっくり聞いてくれるかと思っていたのですが、役所の流れ作業のような感じでした。

車を盗まれた日本人の友人は英会話は問題ないはずでしたが、動揺もあってか警察官の早い口調の英語になかなか答えることができませんでした。

質問しても的確に返答されない状況に警察官は苛立ちを隠さず、友人はどんどん萎縮して小さくなっていきました。こっちが被害者なのに・・・!

私が間に入って代わりに説明しようとすると、「君には聞いていない!」とホール中に響く大声で怒鳴られました。

机をひっくり返す勢いで、刑事ドラマのシーンのようでした。

バンクーバーの警察はアジア人に冷たいんだよ・・・とバンクーバー在住の友人がよく言っていた言葉を思い出しました。

警察官が言いたいことは分かりましたが、私も反論して、「友人は動揺していて貴方の英語が聞き取れていないんだ。これでは事情聴取なんてできないよ!いつまでこんなことをやっているつもりですか?」と言い返すとしぶしぶ私に説明を任せました。

警察官が何にイライラしているのか想像するしかありませんでしたが、困った人たちがやってきているのにと思うとこちらも腹立たしくなりました。

一通り盗難に関して報告して、パスポートなどが含まれていたことも伝えました。

帰り際、友人が最後の勇気を振り絞って、「盗難被害にあったのは私たちです。被害者の話をなぜ親身に聞いてくれないのですか?」と涙声でその警察官に訴えました。

その警察官は少し驚いた様子でしたが、「私たちは警察官すべては、被害者のためにいつでも真剣にあなた方の話を聞いている」と警察のポスターに出てくるような決まり文句を棒読みで言っていました。

警察署は独特の威圧感と騒々しい雰囲気があり、事件にあったばかりの私たちにはとても落ち着けるところではありませんでした。被害に遭っても警察に行かない人たちの気持ちが少しだけ分かった気がしました。

ひとまず警察での報告を終えて、とりあえずホテルに向かいました。

カナダの警察

Photo by Tony Hisgett

連絡の拠点としてホテルに滞在

「パスポートだけはしっかり持っていないとだめだよ」とよく言われますが、実際に盗まれると警察はじめ色々な人から大合唱のように同じことを繰り返し言われるんです。更にへこみます(-_-;)

車の盗難については、保険でカバーされるし、もう今頃はバラバラにパーツに分けられて売りさばく準備をされているだろうと思って、車が戻ってくるような期待は全くありませんでした。

それよりも、私たちの関心はどうやってアメリカに帰るのかということに移っていました。

いつもはモーテルなど安宿に泊まるのですが、今後の対処を考えホテルに滞在することにしました。

安宿ではたくさん部屋があっても電話回線が一本しかないため電話が繋がりにくかったり、メッセージやファックスなどが外から入ってもフロントデスクの対応が悪いと伝えてもらえないこともあります。※携帯電話はまだ普及していない時です。

これから警察や領事館などと大切な連絡のやり取りをすることを考えて、しっかりしたホテルに泊まることにしたのです。

すっかり忘れていたのですが、私は財布をなくした事態に備えて、予備のクレジットカードや小切手、多少の現金を車に残していたバックに入れていました。

急ぎクレジットカード会社や銀行に盗難を伝え、支払停止の連絡をしました。警察に通報する前に、これらは済ませておくべきでしたが、運良く被害はありませんでした。

バンクーバーの領事館に連絡

アメリカに戻るにはパスポートの再発行が必要でバンクーバーの領事館に電話をしましたが、年末でお休み!留守電になっていました。諦め半分でしたが、一応、連絡先を残しておきました。

領事館の人も休みは必要だけど、年末で日本人旅行者がたくさんバンクーバーに来ているし、緊急事態だったらどうするんだろうと余計な心配をしてしまいました。

翌日、領事館から電話連絡があり、「パスポートの再発行には時間がかかるので、一旦、アメリカに戻って、アメリカにある日本領事館で再申請してください」という淡々とした対応でした。

パスポートがなかったらアメリカに行けないだろうと思ったのですが、あなたたちの問題は私には関係ないといった雰囲気だったので、自分たちで何とかアメリカに帰る方法を考えることにしました。

こういうときにこそ助けてくれるのが国の出先機関じゃないの?と一瞬思いましたけど、自虐的に「パスポートを盗まれた私たちが悪いですよね~」と釈然としない気持ちを打ち消しました。

ちなみに、日本へすぐ帰国する場合は、パスポートに代わる「帰国のための渡航書」を申請できます。これは帰国のための緊急措置で、私たちのケースでは当てはまりませんでした。

パスポートを盗まれた(3) ~大学の留学生課へ連絡~に続きます。

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