英語は本場のアメリカで習うのがよいとは言われますが、言葉の分からない状態でアメリカに行ってしまうとつらい思いをしてしまうことがあります。
特に周りが何を話しているのか分からないない、自分の伝えたいことが伝えられないというのは、観光で数日アメリカにいる程度でしたら笑い話ですむかもしれませんが、留学では深刻になることがあります。
数ヶ月またはそれ以上、そこに住むとなったときには、非常に孤独感を感じたり、フラストレーションが溜まって、精神的に追い込まれるだけではなく、言葉が通じないことから様々なトラブルに巻き込まれてしまうことがあります。
英語は海外に行けばなんとか・・・ならない
アメリカに行けば、英語がすぐに上達すると言われますが、たぶん、観光程度で使う簡単な英語、生活に最低限必要な英語であれば、すぐに身につくという意味ではないかと思います。アカデミックなレベルでは、それほど簡単ではないですし、それなりの時間を要すると思います。
何とかなると思っていたのに、アメリカの学校に行ったら周りが何を話しているか全く分からなくて、いきなりの挫折・・・。
何とかなると安易に考えた結果、準備不足もあって、留学の失敗に結びつくことがあります。
アメリカに行って苦労するのか、それとも、日本にいる今から苦労するのかで、留学の成否が決まってくることもあります。
アメリカに行けば英語が上達するけど・・・
日本の英会話スクールに通っても、なかなか英会話が上達しない人がたくさんいます。
この原因の代表的なものは、日々どれほどの英語を聞いて話すかといった練習量の少なさ、そして、英語を必要とする切迫感の無さではないかと思います。
日本で英会話教室に通っても、週1回程度であれば、1ヶ月数時間のレッスンでしかありません。
レッスン以外で学習したとしても、普通に生活している範囲では、一日2~3時間程度できればよい方ではないでしょうか。その他の時間は、ずっと日本語を聞いたり話たりする生活だと思います。
アメリカ留学では、一日中、英語づけの生活になります。日本人との会話を避ければ、朝から晩までずっと英語だけの生活になります。
語学学校やコミカレの語学コースに通う際には、手続きなどで学校の事務方と英語で話さなければなりません。教室に行けば、先生や他の国からきた学生と英語で会話をします。
学食や外食では、自分の食べたいものを英語でオーダーしなければなりません。道がわからなかったり、バスに乗る際に行き先がよくわからなければ、英語で周りの人に聞かないといけません。
家に帰ってからも、ホームステイであればホストファミリーとの会話、学生寮ならルームメイトと会話をします。ちょっとした出来事や愚痴などを話したいと思ったときでも、日本語から英語へ切替えて話さなければなりません。
アメリカの生活では、自分の一つ一つの行動に英語が関わってきて、英語を話さなければ生活が成り立たなくなります。
日々の生活の中で、こういうときにはどう英語で言えばいいのか?ということを必死に学んで、自分の言葉にしていきます。これが、英語を学ぶには、日本よりアメリカに行った方がよいと言われる所以の一つでしょう。
ただし、アメリカに行けば必然的に英語がうまくなると思って、日本で何も準備しないで現地に行くのは考えものです。
挨拶ができない、欲しいものが伝えられない、簡単な受け答えができない・・・これでは生活自体危ぶまれます。日常生活に必要な英会話力はあった方がいいです。
英語が話せないとホームステイは楽しめない
英語が話せないと、何を注意されているのか分からない、みんなが何で楽しく笑っているのか分からない、といったことがホームステイや学生寮で起こります。そして、英語が分からずに、孤立してしまうことがあります。
ホームステイをすれば英語が上達するというのは、一昔前の話と思ってい方がいいかもしれません。
以前は、ボランティア精神に溢れた人たちが、留学生を受入れるホストファミリーをやってくれていました。
ホームステイが有料とはいえ、ボランティア精神をもって受け入れていた家庭では、留学生と過ごす時間を大切にして、その中で英語を教えてくれたり、会話に付き合ってくれるという環境がありました。そこで、英語が上達したのです。
もちろん、今でもそういった環境がないわけではありませんが、余りにたくさんの留学生がやってくるようになって、良質なホストファミリーを確保するのが非常に難しくなっている現状があります。
ホームステイ先が足りないので、ホストファミリーに支払う報酬を増やして、募集をしているところが多いです。報酬が上がれば、それをビジネスと捉えて参加してくるファミリーが増えるのは当然です。
留学生よりお金の方に興味があるというホストファミリーが増えた結果、英語の話せない留学生にいちいち付き合ってくれないホストファミリーに当たってしまう確率が高くなっていると思います。
英語が話せずコミュニケーションができなければ、食事が提供されるシェアハウスに近い形になっているところもあります。
ある程度英語が話せれば、家族にも馴染みやすいですが、そうでないときには、いちいち英会話を教えてくれるわけではないので、取り残されてしまう可能性があります。
結果、孤独で辛いホームステイになってしまうかもしれません。
学生寮の日本人グループに入りますか?
学生寮では、せっかく周りにアメリカ人の学生がたくさんいるのに、日本人だけで固まってしまう学生がたくさんいます。英語が話せいないということが一番のネックだと思います。
一人孤独に学生寮で過ごすより、日本人同士で集まって憂さ晴らしでもしていた方がいいのかもしれませんが、本来、そんなことをしたくて留学までしたわけではないでしょう。
私が大学にいた時、学生寮で新入生を迎えるパーティーがあって、語学コースに通う日本人学生が自己紹介の中で、「私は英語が上手になりたいので、皆さん、英語を教えて下さい!」と慣れない英語でがんばって話していたことがありました。
残念ながら、この日本人学生に対してアメリカ人学生は無反応というか、あまり相手にしてもらえなかった感じでした。
私も語学コースから始めたので気持ちはすごく伝わったのですが、アメリカに行けば、親切なアメリカ人が英語を教えてくれるという期待は持たない方が無難かなと思います。
残念ながら、普通のアメリカ人学生は留学生に付き合って英語を教えている暇はありません。毎日、宿題や課題がたくさんありますし、授業についていくだけで大変な大学も多いです。
忍び寄る怪しいアメリカ人を避ける
「僕が英語を教えて上げるよ」と言って近寄ってくる怪しいアメリカ人学生がいますが、アメリカ人の中ではちょっと変わって孤立しているような人だったりして、奇妙なことや危険なことに巻き込まれることがあります。
こういった変なアメリカ人に、英語を教えてもらおうと関わってしまう日本人女性がいます。学生寮でも孤立している変わったアメリカ人学生は、アメリカ人女性には相手にされないけど、語学力が低い留学生ならうまくいくと下心を抱いて近寄ってくることがあります。
そこそこの語学力があれば、「こいつやばいよ」とすぐに分かるのですが、全く意に介せず付き合ってしまう日本人女性がいて、傍から見ると恐ろしいことになっています。
初めは利害関係が一致すると言えたのかもしれませんが、その後、恋愛やストーカー絡みのトラブルに巻き込まれて、帰国せざるを得なくなったり、最悪、犯罪の被害者になってしまうことがあります。
レベルの高い英語を学びたいのであれば、近寄ってくる怪しい人に習うのではなく、早く語学コースを終えて、コミカレや大学の正規学部に進んだ方がいいです。
そのためには、アメリカに行ってから英語を学べばいいという考えではなく、日本にいる今から学んだ方がよいと思います。
英語力アップが遊学生と関わらない最初に対策になる
いわゆる遊学生と呼ばれる遊んでいる留学生の多くが、語学コースのレベルの低いクラスにたくさんいます。レベルの低いクラスにいかないようにすれば、こういった遊学生との接点を少なくすることができます。
理想なのは、語学コースには通わずに一気に正規学部に入ることです。大学の正規学部は難しいので、コミカレの正規学部でもいいと思います。語学コースをスキップすることで、遊学生との関わり合いを極力無くすことができます。
語学コースに入ったとしても、上級クラスから入ることができれば、初級クラスから始めるより語学コースにいる期間が少なくなるため、遊学生に関わる機会が少なくなるでしょう。
語学コースでは、日本人同士の無用なつき合いに巻き込まれることは避けられません。語学コースをできるだけ短い時間で終えることができれば、今後の留学の流れが大きく変わる可能性があります。
英語力がないと誰かに頼らなければならない危険がある
英語が話せなくても、誰かが助けてくれるだろうという考えがあるかもしれません。しかし、まじめに学んでいる学生は、時間に追われていますので、なかなか力になってくれないかもしれません。
そんな中、暇で世話好きな留学生たちがいて助けてくれることがあります。彼らは勉強を余りしていない、いわゆる遊学生グールプの可能性が高いです。
留学スタート時点でこういった遊学生に関わってしまうと遊びの世界引き込まれてしまったり、誰がどのグループに属するかといったくだらないグループ抗争に巻き込まれてしまうことがあります。
最悪、犯罪の世界に巻き込まれたり、薬物に関わって強制送還になったり、車の事故などに巻き込まれて命を落としてしまうというのも、残念ながら珍しい話ではありません。
遊んでいる留学生たちとは関わりたくないと思ったら、留学する前にできる限り英語のレベルを上げておいた方がよいです。最低でも、一人で海外旅行に行けるレベル以上は身につけておくことをおすすめします。
レベルが違っても授業料は同じだから初心者コースは損
あるコミカレで語学クラスを選択する時、初心者クラスでも上級クラスでも、同一料金のことが多いです。レベルが上がると選択科目が増えたり、教科書が高くなるので多少値上がりすることはありますがそれほど差はありません。
大学やカレッジにより授業料が異なりますが、1学期で30~50万円くらいかかるとすると、初心者クラスに支払う料金としては高すぎるかもしれません。
初心者レベルでも上級レベルでも似たような授業料であるなら、上級レベルから受講した方がお得でしょう。
語学コースで無駄なお金を使うことがないように、そして、レベルの低いクラスから始めることがないように、事前に英語を学んでおいた方がきっといいと思います。
英語を習う選択肢が多い日本で学んで留学に備えよう
アメリカの学校に行って、教室で何が話されているのかわからないのは、正直、キツイです。事前にある程度は学んでおいた方がよいのはいうまでもありません。
日本にいても、代表的なところでは、オンライン英会話のDMM英会話、オンライン学習サイト(英語含む)のUdemy、英語通信講座のアルクというように学べるところは色々あります。近所にある英会話教室も選択肢の一つです。
英会話教室やオンライン英会話では、先生と直接英語で話をしなければなりません。これが恥ずかしくて、なかなか受講できないときには、自宅でできる通信講座でも初めはいいでしょう。
ただし、単に音声を聞いているだけではだめで、聞いて発話することを繰り返して、自分で声に出してトレーニングすることが大事です。通信講座では一方的に聞くだけの講義になってしまうので、段々英語に慣れてきたら、オンライン英会話も並行して受講した方がよいです。
オンライン英会話では、講師と生徒のやり取りがあるので、英語を話す、または習ったことをアウトプットするトレーニングになります。オンライン英会話の利用方法やシステムは、オンライン英会話を活用しようのページでも詳しくご案内しています。
英語には総合力が必要です。聞くこと、話すこと、書くことなど、留学する人は高いレベルでの英語が要求されます。アメリカに行けばなんとかなるではなく、留学直前まで色々な準備をしてください。
おすすめのオンライン英会話&英語教材
インターネット上で学ぶことができるオンライン英会話や英語教材をいくつかピックアップしてご紹介します。こちらでご紹介する以外にもたくさんありますので、こんな学習コースがあるというイメージを持っていただいて、自分にあった英語教材や英会話コース選びの参考にしていただければと思います。
★★★ 次世代型の英語学習サイト「 スタディサプリENGLISH 」 |
ドラマ形式レッスンを軸に日本人が苦手な「話す」&「聴く」力を身につけていく次世代型の英語学習サイトです。 7レベルの学習コースが用意されているので、英会話初心者からしっかり学ぶことができるでしょう。レベル1~7まで、それぞれレベルごとに240レッスン(60時間)があります。 ドラマ形式のレッスンは、人気ゲーム制作会社がストーリーを担当しており、身近なテーマを楽しみながら英語学習を進められるように工夫されています。キャラクターとの会話シミュレーション形式があるので、直接、外人と話すのがまだ不安というときでも安心です。トレーニング問題の結果から、自分の弱点が分かりやすくなっており、更に聴き取れない原因を特定しトレーニングを提供してくれます。 「なりきりスピーキング」という機能では、ストーリーの登場人物になり、パソコン/スマホに向かって会話レッスンできます。あなたの発音は記録され、発音へのフィードバック(改善点のアドバイス)も受けられます。外人講師とのレッスンにはまだ自信がない時の一人学習におすすめです。 |
★★★ たくさん聞いて覚える「ネイティブキャンプ」 |
難しい文法や単語などを意識しないで、簡単な日常会話をたくさん聞いて覚えていくタイプの教材です。英会話のまったくの初心者の方にとっては、日常や観光などで必要な会話例をどんどん聞いて、慣れていくとよいと思います。 いきなり外国人講師と会話をしようと思っても無理ですし、すべて英語で話されている教材は、何を言っているのかさっぱり分からないため簡単に挫折してしまいがちです。 小さい子供は英語でも自然に言葉を覚えますが、大人はどうしても頭のなかで翻訳してしまいます。そこで、レッスンに応じて、日本語→英語 or 英語→日本語というように、英語ではこういう風に言うんだという日本語との結びつきを活かして簡単に覚えていく方式になっています。 簡単な会話をたくさん聞いて、短い文章をたくさん覚えて、自分の言葉にしていくという「聞くだけ」系の英語教材に多く見られる手法です。試験対策系の学習教材とは違い、相手がいる会話に特化したもので、初心者でも英会話ができるようになることを目的にした教材です。わざわざテキストを開かなくてもよいので、通学・通勤中などの時間にも学べます。 |
★★★ オンライン英会話の代表格「DMM英会話」 |
マンツーマンのレッスンが毎日受けられるオンライン英会話です。1レッスン=25分間で、1日2レッスン、3レッスン受講できるコースもあります。駅前などの英会話スクールに通うことを考えれば、とても安い料金設定です。世界75カ国以上の講師が在籍しており、Skypeを使って24時間365日好きなときに受講できます。 レッスン開始15分前まで予約ができるため、学習したいと思ったときに、ポチっとクリックして受講が可能です(人気講師は予約が難しいことがあります)。初心者にとっては、講師を選ぶだけでも大変な作業ですが、日本人コンシェルジュがいるので無料で相談することができます。また、数千冊におよぶ教材テキストが無料で利用できるので、学習のガイドやサポートとしても役立つでしょう。 英語学習アプリ「iKnow!」を無料で利用できるのもポイントの一つです(通常1480円/月)。iKnow!では、レベルに合わせて学べる基本英会話コース、TOEIC対応コース、ビジネス英語、旅の英語など様々なコンテンツから文章や単語を覚えていくことができます。自分の英語力を診断する機能があり、自分の成長が分かりやすくなってモチベーションを維持しやすいかもしれません。DMM英会話の予習や復習の教材として役立てることができます。 |
★★★ オンラインの外国語学習サービス-italki |
香港にベースのある会社で世界中に受講者と講師がいて、1対1のオンライン英語レッスンを提供しています。アメリカ、カナダ、フィリピンなど様々な国の講師を自分で選んで予約することができます。英語だけでなく、中国語やロシア語など様々な言語を学ぶことが可能です。月謝制ではなく、先生とそのレッスンごとに受講料が異なり、1レッスンごとに料金を支払います(支払いには予めitalkiクレジットを購入しておきます)。 italkiでは、プロの英語講師とコミュニティーチューター(会話のパートナー兼家庭教師)の2タイプの先生から選ぶことができます。文法も含めてしっかり英語を習いたいのであれば、英語教授法や大学で英語を専攻したプロの英語講師がよいでしょう。特定のトピックについて語り合いたい、会話力をアップしたいといったときはコミュニティーチューターを選ぶというように使い分けることができます。講師のスキルや提供されるサービスによって料金が異なりますので、自分のニーズに合わせて講師やレッスンを選んでいくことができます。 |
★英語に関連した教材やオンラインコースはたくさんあますが、個人の英語レベルや今までの英語教育の影響により、どれが自分にあっているかは難しい選択になります。いきなり大きな投資をするのではなく、少しづつ試したり、無料のお試し期間を利用して、自分にあっているのか判断してください。
※オンライン英会話の料金やサービス内容は変更になることがあります。各提供サイトで詳細確認をお願いします。