せっかく留学したのに計画通りに大学を卒業できないというのは、とても残念なことであろうと思います。
考え方によっては、1年でも2年でもアメリカで過ごせたことは今後の生活に大きく役立つと思いますが、気持ちの区切りがつきにくいかもしれません。
アメリカの大学を卒業できないリスクを考えるのページでは、アメリカ留学の厳しい現実として、大学卒業できないリスクがあることをお話しました。
留学を途中で断念してしまった人の中には、○○大学留学というように、留学に縁のない人からすると、いかにも大学を卒業したかのような表現を使っている人が結構いると思います。
日本の大学でしたら、○○大学中退という表現をするところを、中退ではなく「留学」という言葉に置き換えると見栄えがよくなります。
ただ、後々になって誤解から学歴詐称と言われる事のないように、○○大学留学という中途半端な表現で学歴を留めてしまうより、次の進路を選んだり、何らかの形で卒業という区切りを目指す方法も考えてみてはいかがかと思います。
自分にあった大学に転校する
これはアメリカ人でもよくやっていますが、レベルの低い大学に入り直して卒業を目指すという方法があります。
背伸びをして実力以上の大学に入ってしまって授業についていけないと判断したら、そこで落第を繰り返した上で帰国するより、潔く別の大学に入学し直すというのは悪い選択ではないと思います。
校風が自分に合わなくて別の大学に入り直す人もいますし、都会の大学に入ったものの、田舎の方が良いと行って別の大学を選ぶ人もいます。
授業料や生活費が高額な大学で資金繰りに困るようなときには、地方の大学などへ転向することもやもえないこともあるでしょう。
日本と違って、アメリカにはこういった自由があるので、入学基準を満たす限り、大学を変えるというのは難しくないと思います。
2年で卒業できるコミカレに転校する
事情により4年制大学を卒業するのは難しいと判断した際には、2年制のコミュニティ・カレッジへ移って卒業するか、または資格コースを終了するという選択があります。
何らかの区切りをつけて留学を終えるという意味では、こういった選択もありだと思います。
就職する際には、中退より卒業の方が良いケースがありますし、何らかの資格を取得した方が、就職が有利になる可能性があります。
就職先によっては、卒業の有無より、アメリカで何をしてきたかを評価されることがあるので、安易に大学を諦めてコミカレへ進むのは慎重になった方がよいこともあります。
帰国して日本の大学や専門学校などに進学する
アメリカ留学は一つの体験として位置づけ、次の道に進むことも選択肢の一つでしょう。
日本では、中途半端な形では就職が難しいことがあります。そこで、日本の大学や専門学校に入り直して、卒業をして次に進む方が、就職がし易いことがあると思います。
日本の大学によっては、アメリカの単位を認めてくれることがありますので、アメリカ留学が全く無駄にならないこともあります。
アメリカ留学の経験を生かして、IT、観光、美容、語学系などを専門学校で学ぶという道もあるでしょう。
一旦留学を中断して帰国、再留学は難しい
大学の講義についていけなかったり、資金繰りに困ったり、異国の地で精神的に余裕がなくなって、帰国する学生がいるのは留学の厳しい現実です。
1学期休学する程度であれば、それほど無理は無いかもしれませんが、一旦留学を中断して年月が経つと、またアメリカに行くというのは相当なエネルギーがいります。
何年後かにまた留学する際には、新たに入学準備をしなければなりません。その中には、TOEFLなどのテストを受けたり、入学申請や学生ビザの取得などもあります。長期間アメリカに行くとなれば、日本で住んでいるアパートを引き払うなど引越し作業も大変でしょう。
日本で就職すると急に仕事を辞めることも難しくなってきます。自分はいつかアメリカに戻るから正社員にはなりたくないと言って、バイトなどで生活を繋ぐ人がいます。アメリカに戻れればいいですが、戻れないまま年月が過ぎてしまうと色々な意味で中途半端になってしまうかもしれません。
どこでも学ぶことは出来ると信じる
留学ができなくても学ぶことを諦めないでも書きましたが、アメリカでなくても学ぶ機会はたくさんあります。
アメリカの有名大学の講義が無料で受けられるedx.orgやcoursera.orgを通じてオンラインで学ぶことができます。
また、放送大学を始め、通信制課程が日本の大学も数多くありますので、日本で働きながらでも学ぶことが可能です。
アメリカなどの英語圏や国内の進学先に目を向けるだけではなく、中国などアジア地域へ目を向けてみてもいいかもしれません。とにかく学ぶことを諦めないで色々な可能性を探っていると新しい進路が見えてくるかもしれません。
留学は一つの通過点であって、その後にも学ぶ機会はたくさんあると思います。
一つの大学に縛らてしまわないで、次の進学先で成功することを考えることも大切だと思います。